NEWS / HEADLINE - 2019.8.24

現代社会における芸術の課題を問う。ART BASE百島で小泉明郎、大浦信行ら参加の連続対話+企画展示「百代の過客」が開催

柳幸典をディレクターとし、広島県尾道市の離島・百島にアートセンターとして2012年に開館した「ART BASE百島」。同館の企画により、3回にわたる連続対話企画(10月6日、11月16日、17日)と、それに関連した作品による企画展示「百代の過客」が開催される。会期は10月5日〜12月15日。

柳幸典 アーティクル9 2016 (C) YANAGI STUDIO

 アーティストの柳幸典がディレクターを努める「ART BASE百島」は、広島県尾道市の離島・百島で閉校となった旧中学校舎を改修し、2012年にアートセンターとして開館。以来、芸術による地域再生の取り組みとして展覧会やレクチャー、ワークショップなどを毎年開催してきた。

 今回行われるのは、連続対話と展覧会からなるプログラム「百代の過客」。「百代の過客」は「永久に止まらずに歩き続ける旅人」を意味する言葉。本企画では、芸術表現の立場から社会と個人の関係を考え、市民が社会へ積極的に関与する重要性を問う。

池内美絵 アリス2015 2015 写真=高嶋清俊

 連続対話は「憲法と芸術」「芸術とプロパガンダ」「表現の不自由を越えて」の3回で構成。柳をはじめMC・プロデューサーのShing02、社会学者の毛利嘉孝、映像作家の小泉明郎、そして昭和天皇を主題としたコラージュ作品《遠近を抱えて》で知られるアーティスト・映画監督の大浦信行らが参加する。

小泉明郎 夢の儀礼(帝国は今日も歌う) 2016 Vacantでの展示風景 撮影=椎木静寧

 そして同時開催の展覧会では、大浦の版画シリーズ《遠近を抱えて》や小泉による作品《空気》《夢の儀礼(帝国は今日も歌う)》、憲法9条をモチーフとした柳によるインスタレーション《アーティクル9》など、トークに関連した作品を展示。加えて、空き家となっていた民家を再生するプロジェクト「乙1731ーGOEMON HOUSE」では、榎忠と池内美絵によるサイトスペシフィックな作品が公開される。

 都市の変化から遠く離れた百島の地で行われる本企画。憲法と生活/芸術の関わりや現代日本におけるプロパガンダ、そして検閲に対する芸術の課題について再考するきっかけとなることだろう。