今週末に見たい展覧会ベスト20。《真珠の耳飾りの少女》からトニー・アウスラー、国立民族学博物館特別展まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

「トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」展示風景より、《スペキュラー》(2021)

もうすぐ閉幕

トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~(TOKYO NODE)

 東京・虎ノ門ヒルズにあるTOKYO NODEで、「トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」が開催されている。会期は9月27日まで。会場レポートはこちら。

展示風景より、《スペキュラー》(2021)

 トニー・アウスラーは1957年ニューヨーク生まれ。映像、彫刻、音、光、言葉を組み合わせた没入型インスタレーションで知られるアーティストだ。映像インスタレーションやプロジェクションマッピングといった立体物に映像を投影する表現スタイルを切り開いたパイオニアであり、イメージと物語、テクノロジーと人間心理、ビリーフシステム(信念) 、そして社会の複雑な関係を問い続けてきた。

 本展では、現代美術家のジム・ショーも参加した初期作品《プライベート》(1994〜97)や 、《ダスト》(2006)、《ロック2、4、6 》(2010)、現在ニューヨーク近代美術館(MoMA)に収蔵されている《予測不可能なもの》(2015〜16) 、《スペキュラー》(2021)といった主要作品のほかに、初公開の新作など、初期から現在までの代表作が網羅的に紹介される。なお出展作品の半数以上が、日本初公開となる。

 また、世界的な音楽家であるデヴィッド・ボウイおよび作曲家グレン・ブランカと2000年から共同で制作を開始していた《空(くう)》(2000)を、本展で初めて作品化し、世界初公開する。

 加えて、TOKYO NODEの天井高15メートルに及ぶドーム型のギャラリースペースを活かしたサイトスペシフィックな大型の新作《キメラ》(2026)も展覧予定。アウスラーがこれまでに収集・研究してきた都市伝説とされる生物や未確認生物の資料などをベースとした、日本と世界のさまざまな「キメラ」が⻁ノ⾨の上空に出現する予定だ。

会期:2026年7月3日~9月27日
会場:TOKYO NODE GALLERY A/B/C
住所:東京都港区⻁ノ⾨2-6-2 ⻁ノ⾨ヒルズ ステーションタワー45F
電話番号:03-6433-8200 
開館時間:10:00〜19:00(金〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:不定休
料金:一般 2400円 / 大学生・専門学校生 1400円 / 中学生・高校生 800円
企画:椿 玲子(TOKYO NODE)、アリス・ニェン=プー・コー(インデペンデント・キュレーター)

フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日(大阪中之島美術館)

 大阪・中之島の大阪中之島美術館で「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」が開催されている。会期は9月27日まで。会場レポートはこちら。

ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》(1665頃)キャンバスに油彩 44.5×39cm マウリッツハイス美術館

 ヨハネス・フェルメール(1632〜75)は、17世紀オランダを代表する画家のひとり。静謐な日常生活の情景を精緻に描いた作品で知られ、完成させた作品が多くないため現存する作品はわずか30数点とされる。当初は歴史画を描いていたが、24歳頃から室内風俗画へ転向した。

 本展は、オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館の改修工事による臨時休館に伴い開催される。会場では、14年ぶりの来日となる《真珠の耳飾りの少女》と、最初期の作品《ディアナとニンフたち》の2点を紹介。また、歴史画、肖像画・トローニー、風俗画、教会内景画、風景画、静物画の6つのテーマにより、同館所蔵の名品10点を展示する。

 さらに、全長20メートルにもおよぶ大型スクリーンを用いた映像展示を展開。映像ではフェルメールの生涯とモチーフを全作品でたどり、実際の比率にもとづいた全作品の集結や《真珠の耳飾りの少女》の拡大投影を実施する。

会期:2026年8月21日〜9月27日
会場:大阪中之島美術館 5階展示室
住所:大阪市北区中之島4-3-1
電話番号:06-4301-7285
開館時間:9:30〜17:00(8月28日、9月4日、9月11日、9月18日~27日は9:30〜20:00) ※最終入場は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 3000円 / 高大生 1500円 / 小中生 500円

WHAT CAFE EXHIBITION vol.47:WHAT CAFE×椿昇 特別合同キュレーション展「u.n.l.o.c.k. tube++」(WHAT CAFE)

 東京・天王洲のWHAT CAFEで「WHAT CAFE EXHIBITION vol.47:WHAT CAFE×椿昇 特別合同キュレーション展『u.n.l.o.c.k. tube++』」が開催されている。会期は9月27日まで。

 本展は、現代美術家で京都芸術大学教授の椿昇をゲストキュレーターに迎え、若手アーティストの支援や作品販売を行うWHAT CAFEとの特別合同キュレーション展として実施する企画展だ。

 会場では、日本画、油画、写真、陶器、ガラス、インスタレーションなど、椿昇と同画廊が選出した37名のアーティストによる作品を紹介する。

 出展アーティストは、イケナナ、xorium、岡田将充(OMD)、小野田涼香、片山穣、川田英里佳、川村摩那、木須葵悠、倉敷安耶、黑﨑香織、國分莉佐子、小橋美花、小林由、佐々木怜央、品川美香、白井桜子、菅本智、タイラクルカ、立石従寛、土屋咲瑛、戸上真音、床井恵音、西垣肇也樹、西凌平、高橋遥、船越愛菜、本間賛、BCBG ユナ、松村咲希、丸井花穂、Mii、見島澪佳、皆川百合、御村紗也、森上陽介、矢部もなみ。

会期:2026年9月4日~9月27日
会場:WHAT CAFE
住所:東京都品川区東品川2-1-11
開館時間:11:00~18:00(最終日〜17:00)
料金:無料

企画展「祈りと救いの美―国宝 普賢菩薩騎象像との出会い」(大倉集古館)

 東京都港区にある大倉集古館で、企画展「祈りと救いの美 ―国宝 普賢菩薩騎象像との出会い」が開催されている。会期は9月27日まで。

《普賢菩薩騎象像》

 実業家の大倉喜八郎(1837〜1928)は、廃仏毀釈による寺院の荒廃や仏教美術品の散逸・海外流出を受けて古美術品を収集し、保護に努めた。1917年には同館を設立して作品を公開した。

 本展は、同館の収蔵品の柱のひとつである仏教美術の作品を「経典と仏教伝来」「釈迦如来とその弟子」「極楽浄土と地獄」「法華経信仰と普賢菩薩」「密教」「神仏習合」の6章で構成し、仏教美術の流れを紹介。あわせて、東京都内にある国宝の仏像2点のうちの1点である《普賢菩薩騎象像》を展示する。

会期:2026年7月28日~9月27日
会場:大倉集古館
住所:東京都港区虎ノ門2-10-3
電話:03-5575-5711
開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館の30分前まで
観覧料:一般 1000円 / 大学生・高校生 800円 / 中学生以下 無料

没後50年記念 鳥居言人 歌舞伎絵と新版画(太田記念美術館)

 東京・原宿の太田記念美術館で「没後50年記念 鳥居言人 歌舞伎絵と新版画」が開催される。会期は9月27日まで。

鳥居言人《志ばらく》旧下田コレクション

 鳥居言人(1900〜76)は、鳥居派七代目鳥居清忠の長男として生まれ、のちに八代目を継いだ。鏑木清方に師事し、大正新版画などの美人画で評価を得た後、歌舞伎絵に取り組み、戦後は八代目鳥居清忠を名乗って絵看板や舞台美術を手がけた。

 本展では、大正新版画などの美人画をはじめ、鳥居派の家業として手がけられた歌舞伎絵、絵看板、舞台美術に関連する作品を紹介する。

 会場では、屏風絵《志ばらく》や《鳴神》をはじめとする肉筆画の歌舞伎絵や、実際に劇場を飾った絵看板を展示。また、スティーブ・ジョブズが自室に飾っていたことで知られる《朝寝髪》を含む新版画の美人画全22点と希少な試摺を一堂に展示するほか、屏風絵《みどりの雨》や《首尾の松/隅田川夕涼み/両国橋》といった肉筆美人画作品を展覧する。

会期:2026年9月1日~9月27日
会場:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
電話:050-5541-8600
開館時間:10:30~17:30 ※入場は閉館の30分前まで
観覧料:一般 1200円 / 大高生 800円 / 中学生以下 無料

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