今週末に見たい展覧会ベスト10。坂本龍一 + 高谷史郎から多田美波まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

多田美波《Mirage》(1989)多田美波研究所蔵 撮影:多田美波研究所

もうすぐ閉幕

「大地のこどもたち 2026 わたしたちのエネルギー」(岐阜県現代陶芸美術館)

 岐阜県多治見市の岐阜県現代陶芸美術館で「大地のこどもたち2026 わたしたちのエネルギー」が8月30日まで開催されている。

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 「大地のこどもたち」展は、子供たちがつくったやきもの作品を同館で展示する展覧会。2005年から3年ごとに開催され、今年8回目を迎える。

 本展ではテーマを「わたしたちのエネルギー」とし、学校の教育活動や同館企画のワークショップで子供たちが制作した作品を紹介。今回は、岐阜県内の小・中・特別支援学校のうちエントリーのあった47校より約800作品を展示する。

会期:2026年8月1日~8月30日
会場:岐阜県現代陶芸美術館
住所:岐阜県多治見市東町4-2-5 セラミックパークMINO内
電話:0572-28-3100
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで
観覧料:無料

「美術館でまなぼう、あそぼう!夏のミュージアム・ラボ」(佐倉市立美術館)

 千葉県の佐倉市立美術館で「美術館でまなぼう、あそぼう!夏のミュージアム・ラボ」が8月30日まで開催されている。

 本展は、インプット/アウトプットをテーマに、見たり、聞いたり、読んだり、触ったりといった体験を通して、感じたことを言葉や絵で表現できる「ミュージアム・ラボ」を開設する。

 会場では、用意された材料で自分だけの「ミュージアム・ノート」を作成し、展示室内を巡ってワークシートに取り組むプログラムを実施。また、展示作品から1点を選んで鑑賞し、思ったことや感じたことを言葉で表現するコーナーのほか、作品や作家に関する書籍も設置される。

会期:2026年8月1日~8月30日
会場:佐倉市立美術館
住所:千葉県佐倉市新町210
電話:043-485-7851
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで
観覧料:無料

今週開幕

「CAMK Screening Vol.4ひびのこづえ《ROOT:根》上演資料」(熊本市現代美術館)

 熊本県熊本市の熊本市現代美術館で「CAMK Screening Vol.4ひびのこづえ《ROOT:根》上演資料」が開催される。会期は8月26日〜10月25日。

《ROOT:根》の衣装で踊るアオイヤマダ(2021) photo:上原勇

 ひびのこづえは静岡県生まれのコスチューム・アーティスト。東京藝術大学美術学部デザイン科を卒業し、広告、演劇、ダンス、映画、テレビなど多岐にわたる場で活動。2022年には同館で個展を開催した。

 本展は、2025年度に新たに収蔵した作品・資料のなかから、ひびのこづえ《ROOT:根》上演資料(2025年11月23日・24日松本公演)を紹介する展覧会。会場では、上演資料とともに、衣装の一部と衣装で踊るアオイヤマダのバナーを展示する。なお、衣装の展示は10月19日まで。

 また7月28日に発生した地震の影響により、同館は8月5日より一部のエリアを再開。開催中の展示も準備が出来次第、再開を予定している。詳細は公式サイトを確認してほしい。

会期:2026年8月26日~10月25日
会場:熊本市現代美術館
住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3
電話:096-278-7500
開館時間:10:00~20:00
休館日:火、9月24日(ただし9月22日は開館)
観覧料:無料

「RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI AMBIENT KYOTO - TOKYO」(麻布台ヒルズギャラリー)

 東京・麻布台ヒルズギャラリーで「RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI AMBIENT KYOTO - TOKYO」が開催される。会期は8月28日〜10月25日。

坂本龍一 + 高谷史郎《async - immersion》(2023) Photo by Satoshi Nagare

 2022年にスタートしたAMBIENT KYOTOは、「アンビエント」をキーワードに、「音」「アート」「空間」を横断する体験型の展覧会として展開されてきた。初回にはブライアン・イーノによる展覧会「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」を開催。そのほか、歴史的建築である京都中央信用金庫旧厚生センターを舞台に、コーネリアス、バッファロー・ドーター、山本精一らによる音と映像、光を用いたインスタレーションを展開し、大きな注目を集めた。

 東京初開催となる本展は、23年に京都新聞ビル地下で披露された坂本龍一+高谷史郎(ダムタイプ)によるインスタレーション《async - immersion》を展示する。

 会場では、坂本龍一が2017年に発表したアルバム『async』をベースに、高谷史郎による映像と、音響エンジニア・ZAKによる立体音響で構成された作品を紹介。横幅26.4メートルに及ぶ巨大スクリーンを用いた単独展示を実施し、会場空間にあわせて音響を再構築する。

会期:2026年8月28日~10月25日
会場:麻布台ヒルズギャラリー
住所:港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階
休館日:会期中無休
料金:一般 平日 2500円、土日祝 2800円 / 高校生以下無料

「企画展 方丈記に学ぶ ─生きるを編み直す小さな建築─」(21_21 DESIGN SIGHT)

 東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2で「方丈記に学ぶ─生きるを編み直す小さな建築─」が開催される。会期は8月28日〜2027年1月11日。

 『方丈記』は鎌倉時代初期の1212年に鴨長明によって書かれた日本三大随筆のひとつ。災害や社会不安が相次ぐ激動の時代を背景に、京都・日野山に構えた一丈四方(約9平米)の小さな庵での隠遁生活や、世の無常、自然との共生が綴られている。

 本展は、『方丈記』に記された小さな建築「方丈庵」を起点に、現代の暮らしと構築環境を見つめ直す展覧会だ。

 会場では、『方丈記』に描かれた自然やくらしについてのリサーチとともに、複数の庵を展示する。ギャラリー1の入口には、田部井美奈による庵、サンクンコートには正田智樹+竹中工務店+veigによる庵を設置。加えて「方丈」の思想の軌跡をたどるリサーチ空間を展開する。

 ギャラリー2には、江頭慎、大室佑介+川長組、小渕祐介+中村純、2m26、山口晃による現代の「方丈庵」が立ち並ぶ。さらに会場内には、須田弘による作品も展示する。

会期:2026年8月28日~2027年1月11日
会場:21_21 DESIGN SIGHT
住所:東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン 21_21 DESIGN SIGHT
電話:03-3475-2121
開館時間:10:00~19:00(10月31日は〜22:00) ※入館は閉館の30分前まで休館日:火、11月21日〜23日、12月27日〜1月3日(9月22日、11月3日は開館)
観覧料:一般 1700円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下 無料

「館蔵品展 さっぱり こってり 江戸絵画」(板橋区立美術館)

 東京・板橋の板橋区立美術館で、「館蔵品展 さっぱり こってり 江戸絵画」が開催される。会期は8月29日〜9月27日。

伝佐竹曙山《蝦蟇仙人図》 歸空庵コレクション

 本展は、「さっぱり」と「こってり」という対照的なふたつのキーワードを軸に、江戸絵画の豊かさや面白さを紹介。会場では、江戸狩野派の祖・狩野探幽による筆数を抑え余白を生かした軽みのある作品や、中国の花鳥画に倣った南蘋派、西洋の遠近法や陰影法を取り入れた洋風画などの作品を展示する。

会期:2026年8月29日~9月27日
会場:板橋区立美術館
住所:東京都板橋区赤塚5-34-27
電話:03-3979-3251
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月、9月24日(ただし9月21日は開館)
観覧料:無料

「神戸六甲ミーツ・アート 2026 beyond」(ミュージアムエリア(ROKKO 森の音ミュージアム、六甲高山植物園、新池)、六甲ガーデンテラスエリア、自然体感展望台 六甲枝垂れ、他六甲山上各所)

 兵庫県神戸市の六甲山で「神戸六甲ミーツ・アート 2026 beyond」が開催される。会期は8月29日〜11月29日。

草間彌生《南瓜》(2014)©YAYOI KUSAMA

 本芸術祭は、2010年から開催されており、これまでに延べ650組程のアーティストが参加してきた。17回目を迎える今回は、神戸を象徴する山、六甲山の持つ様々な魅力・アート・人々が出会うことで新たな物語が生まれることを目指す。

 会場では、植田麻由、さとうりさ、さわひらき、髙橋瑠璃、奈良美智、西田秀己など約60組のアーティストの作品を紹介。また、所有者から寄託を受ける特別寄託作品として、草間彌生の大型立体作品《南瓜》をROKKO森の音ミュージアム内の「SIKI ガーデン~音の散策路~」に展示する。

会期:2026年8月29日~11月29日
会場:ミュージアムエリア(ROKKO森の音ミュージアム・六甲高山植物園・新池)、六甲ガーデンテラスエリア、自然体感展望台 六甲枝垂れ、その他六甲山上施設
住所:兵庫県神戸市六甲山各所
開館時間:10:00~17:00 ※会場により一部異なる。詳細は公式サイトを要確認
休館日:会期中無休(ただし六甲山サイレンスリゾートは毎週月曜休業(月曜が祝日の場合は翌平日に振替休業))
観覧料:昼夜パス 大人 4300円 / 小人 1800円(その他詳細は公式サイトへ)

「多田美波―光、凛と ゆれる」(東京都現代美術館)

 東京・清澄白河の東京都現代美術館で「多田美波―光、凛と ゆれる」が開催される。会期は8月29日〜12月6日。

多田美波《Mirage》(1989)多田美波研究所蔵 撮影:多田美波研究所

 多田美波(1924〜2014)は台湾生まれ。44年に女子美術専門学校西洋画科を卒業し、62年に多田美波研究所を設立。高度経済成長期を背景に普及した工業素材や加工技術を表現に取り入れ、彫刻作品や建築関連作品を手がけた。代表作に《周波数 37306505》や《キアロスクーロ》、皇居新宮殿の光造形などがある。

 本展は、戦後日本において抽象彫刻家・造形作家として活動した多田の仕事を総覧する、没後初となる大規模回顧展だ。会場では、初期の絵画、各時代の彫刻、照明の作品約70点に加え、建築造形のパーツ、写真、スケッチなどのアーカイブ資料を紹介。また、松屋サロンに設置されたシャンデリア「チェーンデリア」の原寸大復元や、リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクションの光造形《瑞雲》の一部の再構成を展示する。

会期:2026年8月29日~12月6日
会場:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話:03-5245-4111
開館時間:10:00~18:00(11月の金は〜20:00)※入場は閉館30分前まで
休館日:月(9月21日・10月12日・11月23日は開館)、9月24日、10月13日、11月24日
観覧料:一般 1600円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1100円 / 中学・高校生 640円 / 小学生以下 無料

「チームラボ 世界とつながったお絵かき水族館」(女川町まちなか交流館)

 宮城県女川町の女川町まちなか交流館で「チームラボ 世界とつながったお絵かき水族館」が開催される。会期は8月29日〜9月23日。

チームラボ《世界とつながったお絵かき水族館》 ©チームラボ  ※参考画像

 本展は、チームラボが推進する「共創(共同的な創造性)」をコンセプトとした教育プロジェクト。会場では、他者とともに世界を自由に創造することを楽しむ「学ぶ!未来の遊園地」を展開する。

 展示される《世界とつながったお絵かき水族館》は、来場者が描いた魚の絵が世界中のチームラボ展覧会場の「海」を回遊し、都市と都市をつなぐ参加型作品となっている。紙に描いた魚が空間に反映され、大きな水族館に見立てられた会場内を泳ぎ出す。魚に触ると逃げたり、餌をあげられたりと、インタラクティブな体験を楽しめる。

会期:2026年8月29日〜9月23日
会場:女川町まちなか交流館
住所:宮城県牡鹿郡女川町女川2-65-2
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:9月8日 
料金:無料

DOCOMOMO Japan 300選 選定記念「モダン・ムーブメントと建築の現在」(文化庁国立近現代建築資料館)

 東京・湯島の文化庁国立近現代建築資料館で、DOCOMOMO Japan 300選 選定記念「モダン・ムーブメントと建築の現在」が開催される。会期は、第1部「価値と魅力」が8月29日〜11月23日、第2部「継承と活用」が12月3日〜2027年2月23日。

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 モダン・ムーブメントに関わる建築や街並みの記録・調査、保存を目的とする国際組織DOCOMOMO。その日本支部であるDOCOMOMO Japanは、1920年以降の日本の多様な建築文化から建築を選定し、記録・保存活動を続けてきた。2025年にその選定件数が300件を超えたことを記念する本展では、選定建築から約100作品を取り上げ、図面や模型、写真、映像、関連資料などを通して、日本におけるモダン・ムーブメント建築の歩みをたどる。

 第1部「価値と魅力」では、2000年に始まった選定の歩みとともに、ル・コルビュジエによる国立西洋美術館、菊竹清訓による東光園や館林市庁舎、大髙正人による広島市基町団地・広島県長寿園団地などを紹介。第2部「継承と活用」では、選定後に失われた40余りの建築にも目を向けながら、リユースされた建築や時代とともに姿を変えた建築が、どのように受け継がれてきたのかを検証する。建築の保存や活用を通じて、都市と建築のこれからを展望する機会となる。

会期:第1部「価値と魅力」2026年8月29日~11月23日、第2部「継承と活用」2026年12月3日~2027年2月23日 
会場:文化庁国立近現代建築資料館 
住所:東京都文京区湯島4-6-15 湯島地方合同庁舎内 
開館時間:10:00~16:30 ※入場は閉館の15分前まで
休館日:月(祝日の場合は開館し翌平日休館)、10月13日、11月24日~12月2日、12月28日~2027年1月4日、1月12日
料金:無料 ※土日祝は旧岩崎邸庭園からのみ入館可、別途同庭園の入園料が必要