広重の風景画を内山晋コレクションで深堀り。東京国立博物館で特別展「歌川広重 江戸のベストアングル」が開催へ【2/2ページ】

独自の視点が生む「ベストアングル」

 タイトルの「ベストアングル」が示す通り、本展では広重の「画面構成力」に焦点が当てられる。極端に近景を大きく配置する「俯瞰」や、枠を効果的に使った「クローズアップ」など、広重は伝統的な手法を換骨奪胎し、まるでカメラのレンズを通したかのような斬新な構図を次々と生み出した。本展では、名所をたんなる記録として描くのではなく、見る者の視線を誘導して場の空気感までを伝える広重独自の視覚トリックを特集。その代表作を通して検証していく。

歌川広重筆 名所江戸百景 大はしあたけの夕立 江戸時代・安政4年(1857)9月 大判錦絵 東京国立博物館蔵 展示期間:3期(11月25日~12月20日)
歌川広重筆 木曽路之山川 江戸時代・安政4年(1857) 大判錦絵3枚続 東京国立博物館蔵 展示期間:2期(10月27日~11月23日)

 また、風景画のみならず、艶やかな「花鳥画」や、内山コレクションの幅広さを示す貴重な版本なども併せて展示。広重が捉えた江戸の「美」の決定版ともいえる展覧会になりそうだ。

編集部

Exhibition Ranking