若冲の名作 重要文化財《菜蟲譜》と新発見の《果蔬図巻》が史上初のダブル展示。福田美術館で「若冲にトリハダ! 野菜もウリ!」展開催へ【2/2ページ】

初公開となる若冲作品は計7点

 本展ではこのダブル展示を軸に、若冲初期の《蕪に双鶏図》から晩年作まで、約40点の若冲作品を紹介。さらに、、2025年に福田コレクション入りした《老松白鶴図》(福田美術館蔵)や、個人蔵の《果蔬涅槃図》《蛇図》など、初公開となる若冲作品は計7点にのぼる。また、箱根の岡田美術館がかつて所蔵していた伊藤若冲《花卉雄鶏図》、《三十六歌仙図屏風》、円山応挙《群犬図》、長沢芦雪《牡丹孔雀図》の4点の名作も福田コレクションに加わり、本企画展にて公開される。

 福田美術館学芸課長の岡田秀之は、「彼が格別の愛情を込めて描いた傑作《果蔬図巻》と《菜蟲譜》が、本展にて史上初の同時公開を果たします。重要文化財である《菜蟲譜》が関西で公開されることは珍しく、8年ぶりの貴重な機会となります。2つの名品を見比べることができる稀有な体験を、できるだけ多くの方に味わっていただければと思います」とコメントしている。

伊藤若冲 老松白鶴図(部分) 福田美術館蔵 通期展示