また、本展の大きな特徴はグラフィック・デザイナー服部⼀成とのコラボレーションだ。服部は1964年⽣まれ。ライトパブリシティを経てフリーランス。主な仕事に「キユーピーハーフ」の広告、雑誌『流⾏通信』『here and there』『真夜中』のアートディレクション、弘前れんが倉庫美術館、三菱⼀号館美術館、新潟市美術館のVI計画、ロックバンド「くるり」のアートワークなどがある。
服部が『流⾏通信』に携わった2000年代前半は、吉井酒造煉⽡倉庫で、奈良美智の3度の展覧会 が開催された時期とも重なる。杉⼾は2006年の「YOSHITOMO NARA + graf A to Z」に参加するため、この時期、度々弘前に⾜を運んでおり、杉⼾にとって、弘前の記憶は服部による『流⾏通信』の時代と重なり合っている。今回、杉⼾の作品に触発されて、服部がデザインした壁紙が貼りめぐらされた空間の内外に、杉⼾の絵画と服部の写真が展⽰されることで、より強く「えりとへり / flyleaf and liner」のコンセプトが際⽴つ空間が⽴ち現れるという。

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