グラスセット「菱形カット」はジョルジュ・シュヴァリエによるデザイン。 バカラ独自の、純金を配合して再焼成することで発色させた赤いクリスタルを、透明なクリスタルに重ねた二重被せガラスの製法でつくられている。力強いフォルム、幾何学的なラインでカットされた側面、そして赤と透明という色彩のコントラストが際立つ名作だ。

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1937年パリで開催された「近代生活における芸術と技術に関する国際博覧会」は、バカラが熟練の職人た ちに新たな技術的挑戦を課す機会となり、クリスタルの表現力の限界に挑むきっかけとなった。ジョルジュ・シュヴァリエはこの博覧会のために四角い土台を特徴とする斬新なコレクションをデザイン。グラスセット「スクウェア」はそのひとつ。当時はヨットが大流行しており、台座が四角形でステム (脚部)がないデザインは、重心が低くなることで洋上でも安定性を保てるように工夫したものだ。

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アール・デコから100年となる今年、バカラの名作を通じて当時のデザインが現代にどのように影響しているかを体感したい。

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