「⺠藝誕生100年―京都が紡いだ日常の美」が京都市京セラ美術館で開催。民藝と京都の関係性に肉薄【3/3ページ】

 第4章「日本全国の蒐集品」は、柳宗悦らによる北海道から沖縄まで日本全土におよぶ蒐集の旅を紹介。そして第5章「⺠藝と『個人作家』」では、河井寬次郎、濱田庄司、バーナード・リーチ、富本憲吉、芹沢銈介、棟方志功といった個人作家が民藝運動において果たした役割を考える。

水色治芒雁紋様紅型衣裳 19世紀 日本⺠藝館蔵
霰釜 18世紀 日本⺠藝館蔵
富本憲吉 色絵「福貴」角筥 1936 日本⺠藝館蔵

 そして最後となる第6章「⺠藝と京都」では、京都の地と人々との関わりから「民藝」の思想が紡ぎだされ、運動が展開していったことを踏まえ、⺠藝と京都の関係をピックアップする。

黒田辰秋 螺鈿くずきり用器/岡持ち 1932 鍵善良房蔵 撮影=伊藤信

 近年、様々な館で展覧会が開催され、再び注目が高まっている「民藝」。本展は、京都という土地と民藝の関係にスポットを当てたものとして、また異なる角度の視座を得られるものになりそうだ。

編集部