ジャン=リュック・ゴダール最後の長編を体感。「感情、表徴、情念 ゴダールの『イメージの本』について」展が新宿・王城ビルで開催へ【2/2ページ】

 本展のアーティスト兼キュレーターを務めるのは、晩年のゴダールと『ゴダール・ソシアリスム』(2010)以来タッグを組み続けたスイスの映画作家、ファブリス・アラーニョだ。『イメージの本』のプロデューサーでもあるアラーニョは、この展覧会は『イメージの本』の編集室を拡大し、観客が自ら映画のプロセスを選びながら、森を散策するように世界を巡る体験を目指したと語っている。

ファブリス・アラーニョ

 これまでドイツ、スイスなどで開催され、各地の会場特性を生かした展示が高く評価されてきた本展。東京展の会場となる新宿・王城ビルは、歌舞伎町の歴史を60年以上見守ってきた象徴的な存在であり、独特の空間とゴダール作品との対話にも期待が高まる。

 なお、6月からのチケット一般発売に先駆け、4月24日よりクラウドファンディングがGREEN FUNDINGでスタートした。世界で1500部限定のゴダール脚本ノートのレプリカブックをはじめ、展覧会をさらに楽しめるリターンも用意されている。ゴダールの芸術世界を極限まで拡張した本展に、ぜひ注目したい。

ドイツ・ベルリンでの開催(2022)の展示風景より

編集部

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