「私たちに未来を語るのは“アーカイブ”である」と語るジャン=リュック・ゴダールが、新撮シーンに絵画、映画、テキスト、音楽を重層的にコラージュし、現代の暴力、戦争、不和に対する怒りを表明した映画『イメージの本』。
本作にインスピレーションを受け、アーティスティック・ディレクターに飯田高誉(スクールデレック芸術社会学研究所 所長/国際美術評論家連盟会員)に迎えた「堂島リバービエンナーレ2019」が7月27日に開幕する。
参加作家は、ゲルハルト・リヒターの「アトラス」全809点を核に、トーマス・ルフ、フィオナ・タン、ダレン・アーモンド、佐藤允、空音央とアルバート・トーレンの全6組で、「歴史的記憶」をテーマに展開。会場設計デザインは建築家の石田建太朗が務める。
開催に向け、飯田は本展を「“飼い馴らされて”いないアートとはなんなのかを問いかけていくもの」であり、「理性的な記憶にとどまらない身体的記憶を呼び起こすことによって、“文明”と“野蛮”を対峙させることを表明していくこと」がコンセプトであると語る。7月の開催を楽しみに待ちたい。