今週末に見たい展覧会ベスト13。ポケモン×工芸展から須田悦弘展、恵比寿映像祭まで【3/3ページ】

「生誕190年記念 豊原国周」(太田記念美術館

豊原国周 四人剣見越之魁 (個人蔵) 前期展示

 太田記念美術館で「生誕190年記念 豊原国周」が開催される。会期は2月1日〜3月26日。

 今年は、幕末から明治にかけての浮世絵師である豊原国周(1835〜1900)の生誕190年にあたる。国周は「役者絵」の第一人者として名を馳せるとともに、繊細な雰囲気を湛える美人画などでも評価を獲得。月岡芳年や小林清親らと並ぶ人気絵師として活躍した。

 本展は、従来の展覧会では紹介される機会の少なかった国周の画業を初期から晩年まで俯瞰し、約210点の作品で紹介する過去最大級の回顧展。国周のイメージをかたちづくってきた役者絵の名品はもちろん、美人画や肉筆画などの貴重な作品も展示されるという。

会期:[前期]2025年2月1日〜24日、[後期]3月1日〜26日
会場:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
電話番号:050-5541-8600 
開館時間:10:30〜17:30 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし、2月24日は開館)、展示替え期間(2月25日〜28日)
料金:一般 1200円 / 大高生 800円 / 中学生以下 無料

「東山魁夷と風景画の旅 日本から世界へ」(福田美術館

東山魁夷 緑の朝 1991 福田美術館蔵 通期展示

 福田美術館で、展覧会「東山魁夷と風景画の旅 日本から世界へ」が2月1日よりスタートする。

 本展では、同館が所蔵する魁夷の作品約30点を一挙公開。また京都の修学院離宮を描いた《夕涼》や、円山公園の祇園しだれ桜を描いた《花明り》(大和証券グループ本社蔵)などの名品も特別展示される。

 さらに、与謝蕪村や池大雅が憧景した中国の山水画にもとづいて描く近世の風景画から始まり、横山大観、菱田春草らが光や空気を新技法「朦朧体」で表現した近代日本画までも紹介することで、風景画の歴史もたどる。加えて、魁夷らが描く日本の風景画にあわせて、19世紀フランスで活躍した西洋画家カミーユ・コローやクロード・モネの作品も展示されるという。

会期:[前期]2025年2月1日〜3月3日、[後期]3月5日〜4月13日
会場:福田美術館
住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
電話番号:075-863-0606 
開館時間:10:00〜17:00 ※入館は閉館30分前まで 
休館日:2月18日、3月4日 
料金:一般・大学生 1500円 / 高校生 900円 / 小・中学生 500円

「メキシコへのまなざし」(埼玉県立近代美術館

利根山光人 いしぶみ 1961 東京国立近代美術館蔵 ©一般社団法人アルテトネヤマ

 埼玉県立近代美術館で「メキシコへのまなざし」が開催される。会期は2月1日〜5月11日。

 1950年代の日本では、メキシコ美術が展覧会や雑誌を通じて盛んに紹介され、多くの美術家がその鮮やかな色彩、古代文明や革命の歴史と結びついた力強い造形表現に魅了された。とりわけ、55年に東京国立博物館で開催された「メキシコ美術展」は、美術家たちがメキシコに目を向けるきっかけともなった。

 いっぽう、埼玉県立近代美術館は82年の開館以来、メキシコの近現代美術を収集し、メキシコ美術に焦点をあてた展覧会をたびたび開催。こうした活動の背景には、埼玉県とメキシコ州との姉妹提携締結(1979)に加えて、55年の「メキシコ美術展」を訪れメキシコ美術への造詣を深めていった初代館長・本間正義の存在があるのだという。

 本展では、福沢一郎、岡本太郎、利根山光人、芥川(間所)紗織、河原温の足跡をたどり、50年代にメキシコに惹かれた美術家たちがメキシコをどのようにとらえたのかを考える。また同館のメキシコ美術コレクションとその形成の歩みを、学芸員としてメキシコ美術の普及に努めた本間正義の仕事とともに紹介。作品や資料、開催された展覧会などを通じて、戦後日本がメキシコ美術に向けたまなざしを、様々な角度から検証する試みだ。

会期:2025年2月1日〜5月11日
会場:埼玉県立近代美術館
住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1
電話番号:048-824-0111 
開館時間:10:00〜17:30 ※展示室への入場は17:00まで
休館日:月(ただし、2月24日、5月5日は開館) 
料金:一般 900円 / 大高生 720円 / 中学生以下 無料

「べらぼう 江戸たいとう 大河ドラマ館」

 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の放送開始にあわせ、蔦重ゆかりの地である東京都台東区に大河ドラマ館がオープン。館内ではドラマの概要紹介や登場人物の衣装、小道具などの展示が実施される。

会期:2025年2月1日~2026年1月12日
会場:台東区民会館9階
住所:東京都台東区花川戸2-6-5 
開館時間:9:00〜17:00 ※最終入場は16:30 
休館日:毎月第2月(ただし、祝日の場合は翌平日休館)、年末年始
料金: 大人(中学生以上) 800円 / 小学生 400円

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