今週末に見たい展覧会ベスト11。梅津庸一、グッチ、ハニワからモネまで【3/3ページ】

「広重ブルー」(太田記念美術館

歌川広重「名所江戸百景 京橋竹がし」(前期展示)

 太田記念美術館で歌川広重(1797~1858)の使う藍に注目した展覧会「広重ブルー」が開催される。会期は10月5日~12月8日。

 歌川広重(1797~1858)の作品はいまも高い人気を誇るが、とりわけ空や海の深く美しい青が印象的だ。これは1830年頃から浮世絵に用いられたベロ藍(プルシアンブルー、ベルリンブルーとも)と呼ばれる青色の絵具によるもの。その美しさに触発され様々な絵師がベロ藍を使って風景画を描いた。広重は、ベロ藍との出会いから風景画に開眼すると、刻々と変わる空模様や水面を繊細に表現した。その後も晩年にいたるまで詩情あふれる名作を続々と生み出し、浮世絵界に不動の地位を築いている。

 本展では、広重のベロ藍を用いた名作の数々を中心に紹介し、国内外で愛され続ける広重の青の魅力に迫る。

会期:[前期]2024年10月5日~12月8日
会場:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
電話:050-5541-8600
開館時間:10:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:10月7日、10月15日、10月21日、10月28日、11月5日〜8日、11月11日、11月18日、11月25日
観覧料:一般 1000円 / 大学・高校生 700円 / 中学生(15歳)以下無料

特別展「没後50年記念 福田平八郎×琳派」(山種美術館

展示風景より、右が福田平八郎《桃と女》(1916、大正時代)

 東京・広尾の山種美術館で、日本画家・福田平八郎(1892〜1974)の没後50年を記念し、その画業をたどるとともに、平八郎が影響を受けた琳派の名品を展示する特別展「没後50年記念 福田平八郎×琳派」が開幕した。会期は12月8日まで。会場レポートはこちら

 福田平八郎は大分生まれ。京都に出て京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校に学び、1919年には帝展に初入選を果たした。大正期はモチーフを入念に観察し、写実的に表した作品を制作。さらに昭和に入ると、単純な色面と大胆な構図による独自の芸術を確立していった。

 本展は3章構成。平八郎の作品を紹介しつつ、平八郎が影響を受けた琳派の名品を展示、さらに平八郎と同様に琳派に影響を受けた近現代の作家の作品を紹介するものだ。

会期:2024年9月29日~12月8日
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(10月14日、11月4日は開館)、10月15日、11月5日
料金:一般 1400円 / 大学生・高校生 1100円 / 中学生以下 無料

T2 Collection「Collecting? Connecting?」展(WHAT MUSEUM

 東京・天王洲のWHAT MUSEUMで、株式会社ブレインパッドの共同創業者であり、ビッグデータ・AI領域で活躍する高橋隆史が約6年前から収集してきたコレクション「T2 Collection(ティーツーコレクション)」を展示する「Collecting? Connecting?」展が開幕した。会期は2025年3月16日まで。

 本展では、高橋がコレクターとして歩みはじめて最初に購入したベルナール・フリズの作品をはじめ、宮島達男、名和晃平、和田礼治郎など、近年惹かれているコンセプチュアルな作品を中心に約35点を紹介している。

会期:2024年10月4日〜2025年3月16日
会場:WHAT MUSEUM
住所:東京都品川区東品川2-6-10 G号
開館時間:11:00〜18:00 ※入館は閉館の1時間前まで
休館日:月(祝日の場合は翌火)、年末年始
料金:1500円 / 大学生 800円 / 高校生以下 無料

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上野 - 日暮里 - 秋葉原|東京