三連休に見たい展覧会ベスト15。ポール・ケアホルムからLOVEファッション、塩田千春まで【5/5ページ】

「塩田千春 つながる私(アイ)」(大阪中之島美術館 5階展示室

塩田千春 The Eye of the Storm 2022
画像提供=バンコクアートビエンナーレ ©JASPAR, Tokyo, 2024 and Chiharu Shiota

 現在ベルリンを拠点として国際的に活躍する塩田千春。その大規模個展「塩田千春 つながる私(アイ)」が、9月14日より大阪中之島美術館で開催される。

 「生と死」という人間の根源的な問題に向き合い、作品を通じて「生きることとは何か」「存在とは何か」を問い続けてきた塩田。出身地・大阪での大規模個展は今回がじつに16年ぶりとなり、巡回がないのが特徴だ。

 本展では、全世界的な感染症の蔓延を経験した私たちが、否応なしに意識した他者との「つながり」に、3つの【アイ】-「私/I」、「目/EYE」、「愛/ai」を通じてアプローチしようというもの。新作や国内未発表作品を含む、大規模なインスタレーション作品がその中心となる。約1700平米、天井高6メートルの会場を舞台に、6点のインスタレーション作品が発表される予定だ。

会期:2024年9月14日〜12月1日
会場:大阪中之島美術館 5階展示室
住所:大阪市北区中之島4-3-1
電話番号:06-4301-7285(大阪市総合コールセンター) 
開場時間:10:00~17:00 ※入場は16:30まで 
休館日:月(9月16日、23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日、24日、10月15日、11月5日
料金:一般 2000円(平日は1800円) / 高校・大学生 1500円 / 中学生以下無料

「レクイエム 猫と肖像と一人の画家」(横尾忠則現代美術館

 兵庫県神戸市の横尾忠則現代美術館で、「レクイエム 猫と肖像と一人の画家」展が9月14日にスタートする。

 今年で88歳を迎えた横尾忠則は、創作を通じて多くの人々と関わってきた。憧れの文学者や俳優、ともに前衛的な活動に携わった演劇人や同業者、コラボレーションで高めあう異業種の友人たちなど、ジャンルを横断した交流の足跡は、作品として歴史に刻まれている。

 本展は、これまでに横尾が見送ってきた親しい人々と愛猫に想いを馳せるもの。タイトルが示すように、会場は「猫」と「肖像」、そして「一人の画家=横尾忠則」の言葉で構成される。

会期:2024年9月14日〜12月15日
会場:横尾忠則現代美術館
住所:兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30
電話番号:078-855-5607
開場時間:10:00〜18:00 ※入場は17:30まで 
休館日:月(ただし祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
料金:一般 700円 / 大学生 550円 / 70歳以上 350円 / 高校生以下無料

「森靖展 -Gigantization Manifesto-」(碌山美術館

3MMM – Melt & messy 285 × 180 × 180 cm 個人蔵

 碌山美術館で、「森靖展 -Gigantization Manifesto-」が9月14日に始まる。

 森靖(1983〜)は、木彫をおもに表現領域とする現代彫刻。歌うエルビス・プレスリーが両性具有化した4メートルに迫る代表作《Jamboree-E. P.》(2014、本展未出品)で知られるように、森は見る者を圧倒する巨大な作品制作を特徴としている。その森は本年、運慶の没800年を機に像(イメージ)のスケール感への問題意識を先鋭化し「巨大化宣言」として今後もますます巨大な作品を制作することを宣言。

 本展は、学生時代の作品からこれまでの代表作、近作を通して、その造形思考をたどりながら、森芸術の世界を体感する展覧会となっている。ポップアイコンの解体やグロテスクの文脈で解釈されるマリリン・モンローを河童と掛けあわせた「キマイラ」《Much ado about love-Kappa》(2009)や、わずか4センチの「自由の女神」《On the hand-The statue of liberty》(2021)のほか、トルソや未完成あるいは断片という文脈で解釈される作品も展示する。

会期:2024年9月14日~12月8日
会場:碌山美術館
住所:長野県安曇野市穂高5095-1
電話:0263-82-2094
開館時間:11~12月:9:00〜16:10 9~10月:9:00〜17:10 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:11月5日、11月11日、11月18日、11月25日、12月2日
料金:一般 900円 / 高校生 300円 / 小中生 150円

編集部

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