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塩田千春 つながる私(アイ)

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 大阪中之島美術館で「塩田千春 つながる私(アイ)」が開催される。

 塩田千春(1972〜)は大阪生まれ。本展は、大阪では16年ぶりに開催される大規模個展。現在ベルリンを拠点として国際的に活躍する塩田は「生と死」という人間の根源的な問題に向きあい、作品を通じて「生きることとは何か」、「存在とは何か」を問い続けている。

 無数の糸を張り巡らせたインスタレーションは、場所や物に刻まれた人々の痕跡を「記憶」としてとらえ、それらを糸で編みこむことで「不在のなかの存在」というテーマに向きあうもの。かたちのない、現実に不在である「記憶」を確かに存在するものとして可視化し、真実に触れようとしている。こうした「記憶」は自分以外のものとの「つながり」によって形成されている。

 本展は、全世界的な感染症の蔓延を経験した人々が、否応なしに意識した他者との「つながり」に、3つの【アイ】-「私/I」、「目/EYE」、「愛/ai」を通じてアプローチしようというもの。インスタレーションを中心に絵画、ドローイングや立体作品、映像など多様な手法をもちいた作品を展覧し、塩田千春の創作をみつめる。