シンプルで機能的な家具、洗練されたデザインのテキスタイルや陶磁器などで知られている北欧。そのなか、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの3ヶ国の絵画にフォーカスした国内初めての本格的な展覧会「北欧の神秘─ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」がSOMPO美術館で開催される。会期は3月23日~6月9日。
本展では、ノルウェー国立美術館、スウェーデン国立美術館、フィンランド国立アテネウム美術館という3つの国立美術館の協力を得て、各館の貴重なコレクションから選び抜かれた約70点の作品が集結。19世紀から20世紀初頭の国民的な画家たち、ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクやフィンランドの画家アクセリ・ガッレン=カッレラらによる絵画が紹介される。
展覧会は、「序章 神秘の源泉─北欧美術の形成」「自然の力」「魔力の宿る森─北欧美術における英雄と妖精」「都市─現実世界を描く」で構成。雄大な山岳や森、湖といった北欧の自然風景に注目し、また北欧神話や民話から影響を受けた風景画から、街の景観や都市生活、そして都市開発の陰で増大する貧困層の人々の生活を迫真的に描いた絵画まで、多彩多様な作品を観覧することができる。
また、ムンクなど国民的な画家のほか、本展ではスウェーデンの劇作家・小説家アウグスト・ストリンドバリや、装飾芸術に才を発揮し、北欧神話を題材としたテキスタイル作品が高く評価されるガーラル・ムンテらによる絵画も出品。独自の絵画の流れを発展させ、これまでのイメージとは異なる北欧の神秘的な世界に触れる機会をお見逃しなく。