東京・渋谷にある渋⾕スクランブルスクエアの展望施設「SHIBUYA SKY」で、美術家・中﨑透(1976〜)の企画展「Ding-dong, ding-dong 〜Bells ringing at the bottom of the valley〜」が開催される。会期は2024年1月23日〜3月31日。
茨城県⽔⼾市を拠点に活動する中﨑は、⾔葉やイメージといった共通認識のなかに⽣じるズレをテーマに、⾃然体でゆるやかな⼿法を使って、看板をモチーフとした作品やパフォーマンス、映像、インスタレーションなどを制作。近年は、⼟地や地域、建物に所縁ある⼈々を取材したインタビューを基点にし、紡いだ⾔葉とともに空間を構成したツアー型のインスタレーション作品のシリーズを全国各地で展開している。
SHIBUYA SKYのシリーズ展「SKY GALLERY EXHIBITION SERIES」の一環として開催される本展では、ベルボトム専⾨店の店主、渋⾕の都市開発に従事した男性、渋⾕の街を闊歩しつつテクノ⾳楽をこよなく愛する⼥性、といったこの街に深く関わりながら独⾃の⼈⽣を歩む、年齢や性別、職業のまったく異なる3⼈のインタビューを実施。交わることがなかった3つの⼈⽣が、中﨑の新作を中⼼とした作品群によって交差し、紡がれていくものとなる。鑑賞者は会場に散りばめられたそれらの断片と、施設内から見下ろすことのできる渋谷の街を通じて、個人と社会のあいだにある様々な影響に目を向ける機会となるだろう。
なお会期中には、本展の開催を記念したトークイベントも実施。本展のグラフィックデザインを担当したデザイナー・長嶋りかこと中﨑、同施設のブランディングディレクターの有國恵介による開催の裏話も聞くことができるという。