片山真理、前野健太らが上げる「未来への狼火」。太田市美術館・図書館で開館記念展

4月1日にグランドオープンを迎える太田市美術館・図書館が開館記念展の詳細を明らかにした。「未来への狼火(のろし)」では現代美術の最前線で活躍するアーティストが太田で本館のための新作を発表するとともに、太田ゆかりのアーティストの作品も展示される。

淺井裕介 全ての場所に命が宿る 2015 「未見の星座<コンステレーション>」展( 東京都現代美術館、2015)より 撮影=加藤健

 太田市美術館・図書館は、2012年に伊東豊雄らとともに「ヴェネチア・ビエンナーレ建築展」に参加し、金獅子賞を受賞した建築家・平田晃久が設計を担当。5つの鉄筋コンクリート構造の箱の周りを鉄骨構造のスロープが囲むなかに、美術館と図書館を内包した複合文化施設だ。

 その開館記念展となる「未来への狼火」では、1階から3階までの展⽰室すべてを使⽤。美術館エリアだけではなく、図書館エリアにも作品を展開し、全館規模で実施する。本展のキーワードとなるのは、「風土の発見」「創造の遺伝⼦」「未来への狼火」の3つ。戦前から戦後にかけて田園詩人と称された清水房之丞を輩出しつつも、戦後はものづくりの街として発展してきた太田市。そんな歴史的風土のなかで生まれた絵画、⼯芸、写真、映像、詩、歌など、多ジャンルのアーティストの作品を、新作もまじえて紹介する。また、アーティストの作品制作参加や関連イベントなど、市民参加プログラムも多数実施される。

 参加作家は淺井裕介、飯塚⼩玕齋(しょうかんさい)、⽯内都、片山真理、清水房之丞、正田壤、林勇気、藤原泰佑、前野健太の9名。開館記念パフォーマンスとして、4月23日の13時からは、ダンサー・振付家の遠田誠が太田市内のさまざまな団体とともに繰り広げるパフォーマンス「オオタドン」も行われる。

編集部

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