マーク・マンダース、横尾忠則、クリスチャン・マークレーの個展を開催。東京都現代美術館が21年度の展覧会スケジュールを発表

東京・清澄白河の東京都現代美術館が、2021年度の展覧会スケジュールを発表。横尾忠則展やクリスチャン・マークレー展のほか、「TOKYO ART BOOK FAIR」などのイベントを予定している。

マーク・マンダース スタジオ風景

 3月20日から6月20日まで、「ライゾマティクス_マルティプレックス」「マーク・マンダース―マーク・マンダースの不在」「MOTコレクション コレクションを巻き戻す」を開催する東京都現代美術館。これに続く2021年度の展覧会スケジュールが発表された。

 7月17日~10月17日には「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」を開催。愛知県美術館から巡回の本展は、絵画を中心に初期のグラフィックワークを加え、横尾忠則の芸術の全貌を明らかにする展覧会だ。同時開催の「MOTアニュアル2021」では、日本国内の近年の傾向をアジア地域の大きな流れのなかでとらえ、アジアと日本の若手作家の近・新作を紹介する。

横尾忠則 実験報告 1996 東京都現代美術館蔵

 そして、10月下旬頃には「TOKYO ART BOOK FAIR」を、また同月以降には、通常の展覧会のフォーマットには収まらない現代美術の新たな動向やプロジェクトを紹介する「アトリウム・プロジェクト」を実施。ダンスや音楽、パフォーマンスを含む作品の発表、長編映像の上映、ワークショップなど多彩なプログラムを予定している。

 11月13日からは、ニューヨークを拠点に「ヴィデオ彫刻」と呼ばれる立体・映像作品を手がけた久保田成子(1937~2015)の回顧展「Viva Video! 久保田成子展」を開催。続く20日からは、ターンテーブル奏法のパイオニアとしても知られ、アートと音楽、視覚と聴覚の結びつきを分析してきたクリスチャン・マークレーの国内美術館では初となる個展が開幕する。同時期には「ユージーン・スタジオ展」も開催。3展の会期は2022年2月23日まで。

クリスチャン・マークレー サラウンド・サウンズ 2014-15
(C) the artist. Photo (C) White Cube (Ben Westoby)

 加えて3月19日~6月19日には、映画『ゴジラ』(1954)でそのキャリアをスタートし、特撮の領域を通して大きな足跡を残した特撮美術監督・井上泰幸(1922~2012)の個展と、ル・コルビュジエの弟子のひとりとして日本に近代建築の思想を普及させた功績で知られる建築家・吉阪隆正(1917~80)の回顧展が開催。美術だけでなく音楽、映画、建築など、多彩な分野にふれることのできる1年となる。

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