1997年より毎年実施されているメディア芸術の総合フェスティバル「文化庁メディア芸術祭」。第23回を迎える今年は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門に、世界107の国と地域から3566作品の応募があった。
部門ごとに大賞、優秀賞、新人賞、そして今回新設のソーシャル・インパクト賞、U-18賞を選出。加えて今回は、4部門以外に「フェスティバル・プラットフォーム賞」も新設され、世界17の国と地域から届いた46作品のなかから受賞作品が選ばれた。
ソーシャル・インパクト賞は、社会のなかに実装され、メディアテクノロジーのあり方や人々の行動様式などに新たな変化をもたらし、大きな影響を与えた作品に対して贈られる賞。フェスティバル・プラットフォーム賞は、本芸術祭と連携する機関・団体において、設備・施設などの特性を活かした新しい企画展示案を公募し、優秀な作品に対して贈られる賞だという。あわせて、功労賞としてメディア芸術分野に貢献した人物も選出された。
厳正なる審査を経て選ばれた36の受賞作品と、功労賞受賞者の功績などを紹介する受賞作品展が、東京・お台場の日本科学未来館で開催される(9月19日~27日)。今回は、新型コロナウィルス感染拡大防止対策として、来場人数を制限するため事前予約が必要だ。
アート部門では、アダム・W・ブラウンによるバイオアートを取り入れたメディア・インスタレーション《[ir]reverent: Miracles on Demand》が大賞を受賞。本作をはじめ、まだ詳細が明らかにされていない作品が多いため、本展でチェックしたい。
また開催期間中の会場は、360°VRカメラで撮影されており、特設ウェブサイトにて随時公開。来場せずとも本芸術祭の世界観を楽しむことができる。受賞者トークイベントについても、特設ウェブサイトでの配信を予定しているという。