コムロタカヒロは1985年生まれ、2011年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻を修了。1980~90年代のアクションフィギュアやソフビ人形に影響を受け、そのデザインや構造の要素を吸収・再構成した独自のキャラクターを彫刻として表現してきた。
2012年、14年には高須咲恵と松下徹により活動をスタートしたオルタナティヴ・アートのプロジェクト「SIDE CORE」に参加。最近の主な展覧会に「Juxtapoz Clubhouse」(Superchief Gallery、マイアミ、2018)、「Masks」(Diesel Art Gallery、2016)などがある。
ポップな形態に潜む独特な存在感や、物体に宿るアニミズム的エネルギーに着目するコムロ。その彫刻は古代の宗教彫刻の成り立ちを思わせるとともに、新たな「偶像」の可能性を提示するものでもある。今回、そんなコムロによる個展「Vortex」が銀座 蔦屋書店で開催される。
コムロは本展で初発表となる木彫作品を展示。会場では、異世界の生物たちが発するエネルギーの「渦」を感じることができるだろう。