気鋭のクリエイターを展示形式で紹介する「銀座 蔦屋書店ART PARTY」がスタート。初回は磯村暖をピックアップ

銀座 蔦屋書店による気鋭のクリエイターを紹介する展覧会シリーズ「銀座 蔦屋書店ART PARTY」がスタートする。その第1回目として、アーティスト・磯村暖の個展「わたしたちの防犯グッズ」が開催される。会期は4月1日〜30日。

磯村暖 “HOME PARTY#1(Nepalese Tihar *Tokyo House Party)” © Dan Isomura, 2017

 この春より、銀座 蔦屋書店による気鋭のクリエイターを紹介する展覧会シリーズ「銀座 蔦屋書店ART PARTY」が始動する。銀座 蔦屋書店といったオープンな空間での作品展示を通して、アーティストの刺激的なアイデア、時代のアクチュアリティ、そしてアートそのものの醍醐味を、来場者に身近に感じさせることを試みる企画だ。

 記念すべき第1回目の「銀座 蔦屋書店 ART PARTY 2019.04」は、1992年生まれの注目アーティスト・磯村暖の個展「わたしたちの防犯グッズ」が開催される。磯村は、油彩画からアクリル画、セメントの彫刻、陶器、ヴィデオ作品まで様々な素材と技法を用いて制作を行ってきた。​

磯村暖

​ 東京藝術大学を卒業後、ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校に参加し、最終講評では金賞を受賞。2017年より東京、ロンドンでの個展開催のほか、「NAKAMA de ART」といった話題のグループ展にも参加するなど、近年アーティストとしての立ち位置を着実に固めてきている。

 土着信仰や宗教美術における綿密なリサーチをもとに展開される磯村の作品世界は、一見するとカオティックでありながら、仏教などの宗教が原初的に持つ死生観と、ジェンダーやグローバリゼーションといった現代の社会の軋みを独自の表現で結びつけ、宗教美術の習合的ダイナミズムを生き生きととらえる。

 「わたしたちの防犯グッズ」と題された本展で、磯村は新たな作品コンセプトを提示。自らを取り巻く「分断」の局面に真摯に向き合った新作・近作で、ユーモラスでやわらかな定言命法を提示する試みだ。

編集部

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