苦難を乗り越えようともがいて。画家・みゆきの初個展「第二の人生は始まったばかり」がクシノテラスで開催へ

画家・みゆきの初個展「第二の人生は始まったばかり」が、広島県のクシノテラスで開催される。会期は3月9日〜3月31日。

 みゆきは1967年生まれ、愛知県在住の画家。仮面や骸骨を好んで描いたジェームズ・アンソールの絵に魅了され、47歳のころから絵画制作を始めた。

 最初に結婚した夫からの「容姿端麗であるべき」というプレッシャーや、義理の両親が結婚生活に介入してくるストレスにより、アルコール依存症と摂食障害を併発したみゆき。

 その後、31歳で別の男性と再婚するものの、その際の夫からはモラルハラスメントやDVを受けるようになり、やがてみゆき自身もそれを享受してしまう共依存の関係へと発展してしまった。

 そのころに制作を開始し、興味を持ったのが「特殊漫画家」として知られる根本敬の存在。陰性のオーラに飲み込まれていない根本の姿勢に感銘を受けたみゆきは、2018年5月より、根本が講師を務める美学校へ通うようになった。

 その深淵の底から生まれる絵画表現は、身近な人物や人生観など様々なモチーフが取り込まれた悄悄たるもの。今回、広島県のクシノテラスで開催される初個展「第二の人生は始まったばかり」では、そんなみゆきがこれまで描いてきた絵画が一堂に公開される。不運な状況に「絵画」で立ち向かってきたみゆきの軌跡をたどることができる。

制作風景

編集部

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