茨城県の水戸芸術館現代美術センターが、「創作と対話」をテーマとした特別企画「アートセンターをひらく 第Ⅰ期」を開催する。同プログラムは、通常の展覧会とは異なり、「招聘アーティストによる滞在制作」「パフォーマンスや映画、座談会といった多彩なパブリック・プログラム」「カフェ」の3つの要素で構成される。
2020年に開館30周年を迎える同館が、アートセンターの役割について、いま一度考える場を開く。プログラムは一部を除いて無料で入場することができる。
会期中には、招聘アーティストに関連したアクティビティのほか、子供連れに嬉しいお絵描きコーナーや部活動が行われるほか、書棚や手芸コーナーなどを常設。赤ちゃん連れからシニアまで、そして障害の有無や、美術に親しみのある人もそうでない人も、誰もが思い思いに時間を過ごすことができる。
週末や祝日には、アーティストによるパフォーマンスを間近で鑑賞したり、気軽にドロップインできるワークショップも開催。加えて、映画を観たあとに参加者同士で語り合える座談会やレクチャー、各種ワークショップなど、様々なプログラムが予定されている。
同企画に参加するのは、呉夏枝、ハロルド・オフェイ、砂連尾理、末永史尚、潘逸舟、毛利悠子、エマニュエル・レネといった招聘アーティストをはじめとする多彩な面々。創作と活動の現場において、アートセンターという場が持つ可能性について、来場者とともに対話を重ねていく試みだ。なお、本プログラムの第Ⅱ期は、第Ⅰ期の成果発表となる予定。その動向を追いたい。