ニューヨークに「Mizuma, Kips & Wada Art」がオープン。こけら落としの天野喜孝展「DEVA LOKA(神々の場所)」をチェック

ミヅマアートギャラリーがニューヨークに新たなギャラリースペース「Mizuma, Kips & Wada Art」を開廊。グランドオープンを記念して、天野喜孝展「DEVA LOKA」が開催されている。会期は11月18日まで。

天野喜孝 Candy Girl 2018 オートモーティブペイント、アクリル、アルミパネル 160×180×10cm © AMANO Yoshitaka, Courtesy Mizuma Art Gallery

 天野喜孝は1952年静岡県生まれ。世界的なゲーム『ファイナルファンタジー』のイメージイラストをはじめ、装幀画、舞台美術など多岐にわたって活躍してきたアーティストだ。

 15歳でアニメ制作会社タツノコプロに入社し、『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』『科学忍者隊ガッチャマン』など数多くのキャラクターデザインに関わり、82年の独立後は、繊細で妖艶、幻想的な絵柄で独自の作品スタイルを確立した。

 イラストレーションに留まらず、舞台、映画の美術や衣装デザイン、映像作品の制作など、多様な領域を横断してきた天野は、90年代後半にニューヨークにスタジオを構え、活動の中心をファインアートに移した。

天野喜孝 眠れる森の美女が目覚めるとき 2018 オートモーティブペイント、アクリル、アルミパネル 240×320 ×10cm ©AMANO Yoshitaka, Courtesy Mizuma Art Gallery 

 そんな天野の個展「DEVA LOKA(神々の場所)」が、ニューヨークの「Mizuma, Kips & Wada Art」で開催されている。同ギャラリーは、ミヅマアートギャラリーがKips Gallery(ニューヨーク)と和田画廊(東京)と共同経営で始めたニューヨークのギャラリースペースであり、本展はそのグランドオープンを記念する展覧会。

 展覧会タイトルにもなっている「DEVA LOKA(神々の場所)」と呼ばれる天野の作品シリーズは、画面を埋め尽くすモンスターや神々、未知の機械が渾然一体となった豊潤な世界で展開されるものであり、アーティスト・天野喜孝の創作の中核をなす。

 その「DEVA LOKA」シリーズをはじめ、ポップ・アートに影響を受けて生み出された作品や、天野の原点でもある世界的人気キャラクターまで、すべて新作で構成されている本展に期待が高まる。

編集部

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