岐阜県現代陶芸美術館にて開催される「驚異の超絶技巧!明治工芸からアートへ」展は、2014年から翌年にかけて6都市を巡回した「超絶技巧!明治工芸の粋」展の第2弾だ。
明治工芸とは、幕末・明治期の日本でつくられた工芸作品。その分野も漆工や七宝、木彫、陶磁器、刺繍絵画など多岐におよぶ。職人技ともいえる精巧な技術から生み出される、繊細ながらもリアリティあふれる迫力は多くの人を魅了してきた。前回の展覧会をはじめとして、近年、国内でもその再評価が急速に進んでいる。
本展では、明治工芸とともに現代作家が手がけた作品を同時に展覧。いまだ再評価の途上にある緻密な工芸作品を「超絶技巧」をキーワードに、明治時代の作品をはじめ、15人の現代作家が手がける作品が並ぶ。
古今の作品たちが備える「リアルさ」、そしてその存在感を支える「技」。明治工芸と現代美術の共鳴がおりなす伝統工芸の世界には、幾重もの驚きに満ちた鑑賞体験が待っているだろう。