開け放たれる心の窓。KAYOKOYUKIの「Science Window」に見るアーティストの私的領域

東京・駒込のKAYOKOYUKIで、アドリアナ・ミノリーティ、イエン・ホ、大田黒衣美の3人の女性アーティストによるグループ展「Science Window」が開催される。会期は5月11日〜6月17日。

Queer Deco series アドリアナ・ミノリーティ 2018

 男性のズボンのファスナーが開いていることを暗示するための「社会の窓」に対し、女性に使われた「理科の窓」。これをタイトルに掲げた展覧会がKAYOKOYUKIで開催される。

 参加作家は、アドリアナ・ミノリーティ、イエン・ホ、大田黒衣美の3人。ミノリーティは幾何学表現を媒体として、ジェンダーに関する固定観念を暴露することを目指し、基準や規範に対して疑問を投じる。また、イエン・ホと大田黒は、拾った石やカーペットなどの布、ガムといった、その場所にのみ存在するモノや身近にあるモノを素材として選択し、その作品を通して、自分と世界との関係を探求し物語を紡ぎ出していく。

 生まれた国も育った文化も、思考する言語も異なるが、それぞれ自分自身について、自分と世界との関係について「なぜ?」と問いかけ続ける3人の作品。本展では、それぞれが「窓」=社会に対する私的な領域を開けたままにしておくことで、現実社会と私的領域を層として重ねていく。

編集部

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