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2019.4.18

イヴ・クライン、李禹煥から草間彌生の最新作まで。ゴールデンウィークに海外で見るべき展覧会【上海編】

今年10日間となるゴールデンウィークの長期休暇中には、海外へ展覧会を見に行くのも楽しみのひとつ。海外で開催されている展覧会のなかから、編集部が注目する展覧会を都市ごとに5つずつピックアップ!第4弾は上海編。

草間彌生
The Hope of the Polka Dots Buried in Infinity Will
Eternally Cover the Universe 2019
「Yayoi Kusama: All About Love Speaks Forever」展示風景
© YAYOI KUSAMA
Courtesy of Ota Fine Arts, Tokyo/Singapore/Shanghai
Image Copyright: Fosun Foundation SH
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「The Challenging Souls: Yves Klein, Lee Ufan, Ding Yi」 (上海当代芸術博物館)

イヴ・クライン Jonathan Swift (ANT 125), ca 1960 Dry pigment and synthetic resin on paper mounted on canvas 180 × 270 cm © Yves Klein Estate, ADAGP, Paris / SACK, Séoul, 2019.

 イヴ・クライン、李禹煥(リ・ウファン)、丁乙(ディン・イ)といった、西洋と東洋の異なる文化的背景を持つ3人のアーティストによる作品が一堂に会する展覧会「The Challenging Souls: Yves Klein, Lee Ufan, Ding Yi」が、4月28日より上海当代芸術博物館でスタートする。

 1950年代と60年代のフランスの前衛美術を代表するイヴ・クライン、70年代に韓国に出現した「単色画」作家グループの中心人物である李禹煥、そして80年代から「十」字をモチーフにした抽象画を制作してきた丁乙。クラインと李を中国で初めて大規模に紹介する本展では、アーカイブや絵画、インスタレーションなど100点以上の作品を紹介し、グローバルな異文化間の文脈におけるアート、社会、そして公衆との関係を探求する。

会期:2019年4月28日〜7月28日
会場:上海当代芸術博物館
住所:200 Hua Yuan Gang Lu, Huangpu Qu, Shanghai
電話番号:+86 21 3110 8550
開館時間:11:00〜19:00 ※入館は閉館の1時間前まで
休館日:月料金:一般 60元

 

「teamLab: Universe of Water Particles in the Tank」 (上海油罐芸術中心)

チームラボ 花と人、コントロールできないけれども、共に生きる 2017 Interactive Digital Installation Sound by Hideaki Takahashi

 3月23日に上海・西岸(ウェストバンド)エリアに開館した、元燃油タンクを巨大な美術館へと転用した「上海油罐芸術中心」(TANK Shanghai)。そのこけら落としでは、チームラボの「teamLab: Universe of Water Particles in the Tank」展、アルゼンチンのアーティスト、アドリアン・ビジャール・ロハスの個展「Sometimes you wonder, in an interconnected universe, who is dreaming who?」、そして13人の中国人アーティストによるグループ展「Under Construction」が同時に開催されている。

 タンク5号機で行われるチームラボ展では、鑑賞者の行動を受けながら変容し続ける新作のインスタレーション《Universe of Water Particles in the Tank, Transcending Boundaries》や《Black Waves: 埋もれ失いそして生まれる》《永遠の今の中で連続する生と死II》などいずれも新作が展示されている。

会期:2019年3月23日〜8月24日
会場:上海油罐芸術中心
住所:2380 Longteng Avenue, Shanghai


 

「Yu Hong: The World of Saha」 (龍美術館 西岸館)

喩紅 New Age Acrylic on canvas 250x900cm 2017

 中国のもっとも注目されている女性アーティストのひとり、喩紅(ユー・ホン)の大規模な回顧展「The World of Saha」が5月5日まで龍美術館で行われている。

 喩紅は日常の生活と環境からインスピレーションを受け、個人的な内的世界に関連する時間や記憶、感情的状態の変化、また女性の生活が発展している中国の社会的、政治的、文化的な環境における変化を示した作品を制作してきた。

 美術評論家のジェローム・サンズがキュレーションを手がけた本展では、「Time of Rebirth」「Portraits」「Half-Hundred Mirrors」「Witness to Growth」といった4章で展開。アーティストの初期作品から最新の絵画作品まで一覧できる。

会期:2019年3月9日〜5月5日
会場:龍美術館 西岸館
住所:3398 Longteng Ave, Xuhui Qu, Shanghai
電話番号:+86 21 6422 7636
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の1時間前まで
休館日:月
料金:一般 100元

 

「Tobias Rehberger: If you don’t use your eyes to see, you will use them to cry」 (上海外灘美術館)

トビアス・レーベルガー「If you don’t use your eyes to see, you will use them to cry」展示風景

 直線やカモフラージュ柄などを用いた作品が特徴のドイツのアーティスト、トビアス・レーベルガー。その中国初の美術館個展「If you don’t use your eyes to see, you will use them to cry」を5月26日まで上海外灘美術館で体験できる。

 レーベルガーは、デザインや建築、コンセプチュアル・アートなど幅広い分野を横断する彫刻作品で知られている。本展では、精肉店、フラワーセット、ティーハウス、バーなど公共性に問いかける作品や、空間に合わせて新たに制作されたコミッション作品とインスタレーションを展示。視覚的に混乱するものや環境を通して、日常生活とアートのあいだのつながりを探求する。

会期:2019年3月23日〜5月26日
会場:上海外灘美術館
住所:20 Huqiu Road, Huangpu District, Shanghai
電話番号:+86 21 3310 9985
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 50元 / 会員・70歳以上・7歳以下・障害者無料

 

「Yayoi Kusama: All About Love Speaks Forever」 (フォスン・アートセンター)

草間彌生 Invisible Life 2019 Installation view at Fosun Foundation Shanghai “Yayoi Kusama: All About Love Speaks Forever” © YAYOI KUSAMA Image Copyright: Fosun Foundation Shanghai

 草間彌生の大規模な個展「All About Love Speaks Forever」が、6月9日までフォスン・アートセンターで開催されている。草間の代表的な南瓜や水玉、ミラールームをモチーフにした作品や、最新の絵画シリーズ「わが永遠の魂」のほか、空間に合わせて制作された大規模なインスタレーションの新作が鑑賞できる。

 なかでも、もっとも注目されているのは2019年の新作《The Hope of the Polka Dots Buried in Infinity Will Eternally Cover the Universe》。草間の代表シリーズ「南瓜」と「黄樹」のモチーフを初めて立体作品として展開した本作は、高さ6メートルの展示空間を埋め込んでしまう。そのほか、《Invisible Life》《Infinity Mirrored Room - My Eternal Soul Sparkles and Blazes Away》などの最新作もチェックしたい。

会期:2019年3月7日〜6月9日
会場:フォスン・アートセンター
住所:600 Zhongshan East 2nd Road, Huangpu District, Shanghai
電話番号:+86 21 6305 5119
開館時間:10:00〜18:00(木、土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 150元