EXHIBITIONS

平松典己「汗と涙」

2026.04.25 - 06.06

Tenki Hiramatsu "Untitled" (2024) Graphite on gessoed paper 36.0 × 44.2 cm (Paper size: 21.0 x 29.7 cm)
Photo by Osamu Sakamoto ©Tenki Hiramatsu, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

 KOSAKU KANECHIKAは、天王洲と京橋の2会場で、平松典己による個展「汗と涙」を開催している。

 平松典己は1986年和歌山県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、ドイツのカールスルーエ州立美術大学で絵画を学び、現在はベルリンを拠点に制作している。主な個展に「Never Again」(Kunstverein Rastatt、2019)、「Unendliche Zigarettenpause」(カールスルーエ市立美術館、2023)、「Breather」(Sebastian Gladstone、2024)、「Slow Living」(Half Gallery、2024)などがある。作品は、UBSアートコレクション、チューリッヒ保険会社などに収蔵されている。

 平松は、制作の起点において特定のモチーフを設定することなく、抽象的な背景や即興的な筆致と色彩の重なりによるコンポジションから、人物などの具体的なモチーフを事後的に導き出していく制作を行ってきた。また、油絵具やアクリル、ワックスを重層的に用いることで、多層的な質感と奥行きを画面に生み出している。

 本展では、天王洲のスペースでドローイング作品約10点を、京橋のスペースでは絵画作品を中心に約10点を展示し、平松の表現を紹介する。ドローイングは「線そのものの存在」によって成立する表現として位置づけられ、絵画作品では時間をかけて蓄積された素材の層に、即興性と時間性が宿るという。

 展覧会タイトルの「汗と涙」は、身体的な実感を伴う熱量を志向して名付けられたものであり、2会場を通じて、平松の現在進行形の試みを展観する。