EXHIBITIONS
加藤巧「愛情、畏敬、恭順、忍耐 -Enthusiasm, Reverence, Obedience and Constancy-」
the three konohanaで、加藤巧による個展「愛情、畏敬、恭順、忍耐 -Enthusiasm, Reverence, Obedience and Constancy-」が開催されている。
前回、2021年の個展「Re-touch」以降も、加藤は自らの絵画および美術表現をさらに深めるべく、各地で精力的な制作・発表活動を続けてきた。2022年に東京のgallery αMで開催した「αMプロジェクト2022 判断の尺度」(ゲストキュレーター:千葉真智子)の個展「To Do」では、制作にまつわるあらゆる行為とそこに含まれる政治性に焦点をあてた新作を中心に発表し、それらの行為から派生していく加藤の制作思考の拡張を示す機会となった。さらに2023年夏にフィンランドのイーで行った滞在制作では、現地の建物の外壁塗装などに日常的に使われてきたライ麦粉を主成分とした塗料を調査し、その成果を自らの作品制作に反映させるとともに、その活動記録をまとめた冊子も発行した。
また、the three konohanaの企画でも、2021年にYoshimi Artsと共同開催した「2つの時代の平面・絵画表現-泉茂と6名の現代作家展」と、2023年に同廊の開廊10周年企画として開催した「Haste Makes Waste」の2つのグループ展に参加し、それぞれに他者の制作思考やプロセスに触れながら作品を制作・発表するなかで、自らのスタンスを確かめることに取り組んだ。これら近年の加藤の活動では、技術や知識を習得することが自己武装的にならないように批判的な視点を持ちながら、作品や制作行為を介して他者や周辺の物事にまなざしを向け、それらとの接続の可能性を模索している。
今回の連続個展は、これまで加藤が制作活動の積み重ねを経て成熟させてきた、自らの表現の柱となる思想と信念を語るために、いまの加藤のなかで表裏一体となっている2つのテーマでそれぞれの個展を構成。この構成の中で発表する多数の作品を通じて、美術に限らずあらゆる分野や環境で現代において考えるべきことが共有できる機会としている。
前半の展覧会となる本展では、加藤が長年向きあってきたこの展覧会タイトルの一節を、自らの経験と現代に依って解釈、表現した4点組の大作を中心に構成し、加藤がいま示すべき画家としての姿勢と主張の中心にある思想を実直に伝える。
前回、2021年の個展「Re-touch」以降も、加藤は自らの絵画および美術表現をさらに深めるべく、各地で精力的な制作・発表活動を続けてきた。2022年に東京のgallery αMで開催した「αMプロジェクト2022 判断の尺度」(ゲストキュレーター:千葉真智子)の個展「To Do」では、制作にまつわるあらゆる行為とそこに含まれる政治性に焦点をあてた新作を中心に発表し、それらの行為から派生していく加藤の制作思考の拡張を示す機会となった。さらに2023年夏にフィンランドのイーで行った滞在制作では、現地の建物の外壁塗装などに日常的に使われてきたライ麦粉を主成分とした塗料を調査し、その成果を自らの作品制作に反映させるとともに、その活動記録をまとめた冊子も発行した。
また、the three konohanaの企画でも、2021年にYoshimi Artsと共同開催した「2つの時代の平面・絵画表現-泉茂と6名の現代作家展」と、2023年に同廊の開廊10周年企画として開催した「Haste Makes Waste」の2つのグループ展に参加し、それぞれに他者の制作思考やプロセスに触れながら作品を制作・発表するなかで、自らのスタンスを確かめることに取り組んだ。これら近年の加藤の活動では、技術や知識を習得することが自己武装的にならないように批判的な視点を持ちながら、作品や制作行為を介して他者や周辺の物事にまなざしを向け、それらとの接続の可能性を模索している。
今回の連続個展は、これまで加藤が制作活動の積み重ねを経て成熟させてきた、自らの表現の柱となる思想と信念を語るために、いまの加藤のなかで表裏一体となっている2つのテーマでそれぞれの個展を構成。この構成の中で発表する多数の作品を通じて、美術に限らずあらゆる分野や環境で現代において考えるべきことが共有できる機会としている。
前半の展覧会となる本展では、加藤が長年向きあってきたこの展覧会タイトルの一節を、自らの経験と現代に依って解釈、表現した4点組の大作を中心に構成し、加藤がいま示すべき画家としての姿勢と主張の中心にある思想を実直に伝える。