EXHIBITIONS

高木真希人「STACK AND STRUCTS」

MASUMI SASAKI GALLERY
2024.10.12 - 11.02

©︎ Makito Takagi

 MASUMI SASAKI GALLERYで、高木真希人による個展「STACK AND STRUCTS」が開催されている。

 高木真希人は多摩美術大学絵画科卒業。確かな絵画の技術を駆使して普段私たちが見ることのない存在とそれらの生態系を描き出してきた。

「シリーズに沿って作品を制作することは、大系的に自身の作品世界をつくっていくこと」と高木が語るように、作品がシリーズを構成するということは、それぞれの作品が関係しあい、共通性や連続性や発展性などを孕みながらひとつの世界観をつくり上げていくことになる。

 暗闇のなかで偶然撮影されたかのようにクリーチャーを描く「snap-shot」、キャラクター化され、積み重ねられた箱、缶、岩などを描く「stack」、月のように光を浴びるモチーフを描く「moon-shot」、植物をクリーチャーの部位に見たてる「Nice corm」、クリーチャーが独自につくり上げた生活空間を描く「Booth」。本年発売したzineなどで描かれるイラストレーションなどの多様なシリーズは、それぞれが互いに関係しあいながら構造体 / STRUCTがつくり出されているが、それは高木が何を描くかだけではなく、それらをどう描き分けて関連付けていくかということに意識的であることが影響している。

 国内のみならずベルリン、スペイン、イギリスなどで展示を重ね、来年は台北での個展を控える高木による本展は、「What is the smallest unit in ART ?」(アートの最小単位とは)と題して2023年にロンドンで開催した個展を拡大し、発展させた展覧会となっている。