EXHIBITIONS

にいみひろき「Don’t consume creativity」

2024.10.08 - 10.30

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 銀座 蔦屋書店で、にいみひろきによる個展「Don’t consume creativity」が開催されている。

 にいみひろきは、多摩美術大学卒業後、アートディレクターとして広告や音楽、ファッションのアートディレクションを行いつつ作家活動を開始し、国内外で作品を発表してきた。

 社会のなかに存在するあらゆるメディアに取り上げられ、それと同時に「使い終わった」とされ捨てられる視覚的なイメージ。にいみの関心は一貫してマーケティングのために生成・使用・廃棄されたそうしたクリエイティビティに向けられている。それらを混ぜあわせ、絵画言語へと変換することで「表現」を新たに活性化しようと試み、同時にその状況を生み出し続ける現代の経済システムにも反抗しようとしている。

 本展では、「クリエイティブを消費するな」というキャッチコピーをAIによって翻訳、これからの時代で一番クリエイティブをころしていくことが予見されるそうしたその言葉をモチーフに採用することで「クリエイティブの消費」に対する皮肉を表現しているという。

「数値化され、最適解を追い求める経済活動を中心とする私たちの時代にとって、創造力はその駒となる場合がある」と語るにいみ。今回は本来展示では主役になりえない「什器」自体も作品にすることで、消費され、脇役になったクリエイティブに新たな光をあてようとする。

 さらに本展の開催にあわせ、塊根植物を軸に様々な活動を展開する「BOTANIZE(ボタナイズ)」とコラボレーションした鉢も発表。様々な方法で消費されたクリエイティブに注目し、再活性化させる。