EXHIBITIONS

奥中章人「Synesthesia ーアートで交わる五感ー」展

2024.10.04 - 2025.03.16

INTER-WORLD/SPHERE: Relation of Air, Water, Light and Us 2022年 ©Akihito Okunaka

 WHAT MUSEUMで「奥中章人『Synesthesia ーアートで交わる五感ー』展」が開催される。

 奥中は1981年京都府生まれ。静岡大学教育学部卒業後、幼児・美術教育を専門に静岡県立美術館ならびに障がい者施設にて美術あそび講師を務めたのち、近現代の思想を学び美術家となる。野村財団、朝日新聞文化財団などの助成を得て、フランス・韓国・中国にて特別研究員として研鑽を積む。ヒト・モノ・コトのダイナミズムを水・空気・光の性質やあり方を通して追求することをテーマに、各地の地域アートにてワークショップを多数開催し、体験的な巨大作品を国内外で発表している。

 奥中は「空気と水と光」を題材に巨大な作品を制作し、鑑賞者の感覚を揺さぶる体験を生み出してきた。展覧会タイトルである「Synesthesia(シナスタジア)」とは共感覚を意味するが、奥中はこの言葉を独自に解釈し、感覚することが自然・社会・人をつなげる可能性になるのではないかと考え、作品も従来のかたちから有機的なかたちへと変化している。

 本展では、今回のために特別に制作された最大直径12メートルにもおよぶバルーン状のインスタレーション作品を発表。また奥中の哲学的思考から生まれた作品の背景や、作品に落とし込むプロセスの一端も展示資料で紹介。実際に作品に触れ、なかに入り、寝転びながら、五感を交えた体験をすることで、自然や社会、他者との「つながり」を感じるきっかけを提供する展覧会となっている。