EXHIBITIONS

テオ・ヤンセン展

2024.07.20 - 09.08

アニマリス・プラウデンス・ヴェーラ ©Media Force

 宮崎県立美術館で「テオ・ヤンセン展」が開催されている。

 風を動力源としてオランダの砂浜を歩く「ストランドビースト」。オランダ語で砂浜を意味する「ストランド」と「ビースト(生命体)」をあわせて名付けられた造形作品だ。オランダの造形作家、テオ・ヤンセン(1948~)によって、故国の海面上昇問題を解決できないかという発想をもとに生み出された。ストランドビーストは、プラスチックのチューブを骨格の主な構成材料とし、歩行するだけでなく方向転換などの機能を備え、様々な環境に適応するべく進化を続けている。物理工学を基盤としたビーストの動きは滑らかで、生きもののように見えるだろう。

 科学と芸術を融合させ、「現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも称されるテオ・ヤンセンの近作までのビースト14体と、その発想の過程やビーストの進化を、映像、スケッチ、試作品などの資料とともに紹介。ヤンセンのつくり出す迫力に満ちた世界に触れてみてほしい。