EXHIBITIONS

山下麻衣+小林直人 他者に対して、また他者と共に

山下麻衣+小林直人 《人が花に対して、また花と共に行う営み》のためのイメージスケッチ 2024

 水戸芸術館現代美術ギャラリーで「山下麻衣+小林直人 他者に対して、また他者と共に」が開催される。

 山下麻衣+小林直人は、映像作品やインスタレーションによって国内外で活躍するアート・ユニットだ。コントロールの効かない不確かな存在としての自然をわからないままにとらえ、どうにかして関係性を構築しようとする山下+小林の作品では、些細な日常が価値を持ったり、奇跡的な出来事へと転換したりといった場面に少なからず遭遇する。それは観者の視点や価値観をささやかかつダイナミックに揺るがし、時に世界の見方を変動させる力をもたらす。それはまた、自然や動物を含めた「他者」、ひいてはこの世界に対する彼らの切実な関心が結実したものとも言える。

 本展では、山下+小林による多彩な表現と実践を、最初期の作品や国内未発表作を含め網羅的に紹介し、その全貌を紐解く。また新作として、同センターの場の特性を活かし屋外広場で会期中に巨大な参加型作品を展開。災害やパンデミックを経て人と自然との不安定な関係が可視化され、また世界的な紛争の続く現在において、本展を通して「他者」との関係性を改めて考え、人々がそれぞれに見ている世界への認識を更新し、個々の存在のあり方を問う機会を創出する。

 新作《人が花に対して、また花と共に行う営み》では、参加型のプロジェクトとして、水戸芸術館の広場に「大丈夫」という文字を描いた大きな花壇を制作。 月毎に花植え会を実施し、大規模な花壇は一文字ずつ段階を追って花で彩られていく。運営メンバーを募り、「花壇クラブ」として作家とともに制作が進められている。活動の様子はウェブサイトで紹介されており、また会期中は、来場者も花苗を持っていくことで花壇に植えることができる。