EXHIBITIONS

田辺美那子、查克林(Chakurin.Go)「ADME」

2024.04.01 - 04.14
 SOMSOC GALLERY(ソムソクギャラリー)で、田辺美那子と查克林(Chakurin.Go)による2人展「ADME」が開催されている。

「ADME」(アドメ)とは、吸収(Absorption)・分布(Distribution)・代謝(Metabolism)・排泄(Excretion)からなる略語で、生体において薬物が処理される過程を示す用語のことである。

「私たちはあくまで社会のいち細胞に過ぎず、代謝と自己崩壊を繰り返しながら都市に取り込まれていく。私たちが住む都市は、多細胞生物のように、各細胞(=個人)を飲み込み、消化していく存在なのかもしれない」。そのような感覚を出発点に、国籍も文化背景も異なる2人のアーティストが感じた共通認識を、都市生活と私たち個人との関係性を軸に以下のように定義した。

「The Artistry of a Dystopian Metropolis Echoes」
(Artistry - 芸術性 Dystopian - ディストピア Metropolis - 都市 Echoes - 残響)

 どこか滑稽さを感じさせる「田辺式シュールレアリズム」で創作する異色の経歴のアーティスト・田辺美那子。ポストモダンの消費文化への批判を、「CITY POP」で訴えるアーティスト・查克林 。再定義された「ADME」という言葉から掘り下げた都市生活の不安、不確実性の中で、創造力がどのように響くのか。2人の感覚と情熱が織りなす作品群を堪能してほしい。