伊藤桂司、中村桃子、相川恵子、金子葵、城田彩花 「gather」

　横浜マリンタワー 2階 アートギャラリーで、伊藤桂司、中村桃子、相川恵子、金子葵、城田彩花による展覧会 「gather」が開催されている。

　伊藤桂司は、社会をあえて軽やかに知見し、その景色を様々なビジュアルとして表現。中村桃子は、感情の見せない人物が空間に佇み、言葉にできない感情を観者に湧き上がらせる。

　相川恵子は、絵との対峙のなかでみえる輪郭を探しながら、油彩による人物画を中心に制作。人のなかの認識の曖昧さ、それを曖昧なまま観者に提示し、さらに線の一つひとつに答えを出そうと奮起している。

　金子葵は、2021年に東京藝術大学へ入学。現在、同大学美術学部絵画科油画専攻3年。幻視や異世界をテーマに様々な技法や質感の絵画を制作。自身が囚われているものを認識し、それ自体に価値を付けるように作品のなかで自分を確立していく、そういった自身の行為をも見つめている。

　城田彩花は、2021年に東京藝術大学油画科へ入学し、現在も在学中。主に心象風景をテーマとして、身近にある存在や空間を取り入れながらも、現世界とはまた異なった時間軸や現実にとらわれない空間を表現し、既視感のある光景のなかで違和感を覚えさせる作品を制作している。

　本展では、アーティストとしての背景や経験も異なる5名のアーティストが、自身にとって切実な事象を拾い上げ、それぞれの方法で見つめ、作品を通じて観者に語りかける。