EXHIBITIONS

Footprints of 7 Artists

下出和美 しづかにここに倒れよう 油彩、キャンバス 112cm×162cm 2022

 銀座 蔦屋書店 FOAM CONTEMPORARYで、グループ展 「Footprints of 7 Artists」が開催されている。

 本展の出品作家は、今野健太、永井天陽、清水信幸、下出和美、鈴木由衣、横山麻衣、三浦梨沙の7名。絵画、彫刻、陶芸、またはその境界を跨いで制作を重ねてきた作家たちだ。

 今野は、人間の不確かさや不安をテーマに、一貫して石彫による人体彫刻を制作している。複数の人物が変形し融合した立像や、大人とも子供ともとれるデフォルメされた人物像がある。永井は、物や出来事へのささやかな疑いをきっかけに、アクリル材や剥製、既製品などの素材を用い、境界が多重に存在するような彫刻作品を制作している。近年では、工業製品の製造過程に用いられる技術や、大量生産されている安価な素材に着目し、作品への取り込みを試みている。

 清水は、制作において素材に触れることと物の感触、質感は非常に重要な手がかりとしている。最近作では、造ることと描くことを同価値、同時並行ですすめられることを目指し、細い金属(真鍮、銅)に絵具を配置しながら整形していくという手法を採っている。下出は、制作初期から一貫して少女と動植物をモチーフに多くの作品を描いている。空き地や裏庭のような植物の茂みのなかに、少女と動物が佇んでいたり、寝転んでいたりする。鈴木は、信楽県立陶芸の森で陶による制作を始め、絵画と陶芸を行き来しつつ、鮮やかな色彩と様々な神話や伝承をモチーフとした作品を制作している。

 横山は、iPad上で描いたデジタルデータの元絵を、油絵具で忠実にキャンバス上へ写し描くという作品を制作する。質量のないデジタル空間にある元絵を、あらゆる制限のある現実世界のなかで油絵の具という物質を使って描き直していく摩擦感を重要としている。三浦は、神話性・物語性、寓意の気配をたたえつつも、そのどれにも帰着しないようなユーモアと、ときに酷薄さも感じさせる表現が入り混じり、素朴さと奇妙さが同居する絵画作品を制作している。