東京都江戸東京博物館で開催され、福岡市美術館、愛知県美術館に巡回した「大浮世絵展ー歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演」。同展は明治まで続いた浮世絵の歴史のなかでも、現在最も人気のある喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳の5人にフォーカスした展覧会だ。
国内のほか、欧米の美術館、博物館、個人コレクションから傑作を集め、各絵師ごとに紹介。歌麿は美人画、写楽は役者絵、北斎と広重は風景画と花鳥画、国芳は勇壮な武者絵と機知に富んだ戯画など、それぞれの絵師の作風を凝縮して伝える展示となっている。
浮世絵は保存状況によって作品の状態に差が出るが、同展は国際浮世絵学会の監修のもと、優品を収集。浮世絵本来の鮮やかさをいまに伝えている。一見の価値がある有名絵師の代表作が一堂に会する展覧会だ。