「ガウディ:未来をひらく窓」展(21_21 DESIGN SIGHT)開幕レポート。「窓」から読み解くガウディ建築の革新【2/2ページ】

触れる窓の模型も

 本展では、カサ・バトリョやカサ・カルベット、グエル邸に見られる窓枠などを再現した模型群も大きな見どころのひとつだ。

手前はカサ・バトリョの窓を40パーセントの縮尺で再現したもの

 これらは実際に手で触れられるものとなっており、「触覚」も重要なテーマとして組み込まれている。そこには、ガウディ建築がたんなる視覚芸術ではなく、身体を通じて経験される空間であるという思想が反映されていると言えるだろう。

 こうした模型や系譜図を通して浮かび上がるのは、ガウディが窓を「外界との境界」としてではなく、「環境と接続する膜」として捉えていたことだろう。自然光の入り方や風の流れ、素材の反射や陰影までを含め、窓は空間全体のリズムを決定づける存在となっている。その感覚は、現代建築におけるサステナビリティや環境設計の思想とも接続するものだ。

サグラダ・ファミリア教会の窓・開口部分の模型
ドキュメンタリー映像の展示

 なお本展では、ステンドグラスを自由にデザインできるコンテンツや、サグラダ・ファミリア教会の窓部分模型の展示、ドキュメンタリー映像など、様々な角度から、「窓」というテーマに集中してガウディ建築を見つめ直すことができる。

 巨大な建築全体を前にすると見落としてしまう細部の思想が、本展ではむしろ鮮明に立ち上がってくると言えるだろう。