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「浮世絵おじさんフェスティバル」(太田記念美術館)開幕レポート。「おじさん」から浮世絵の世界を深堀りしよう【3/4ページ】

 第2章「みんなのおじさん」では、「おじさん」を通して見えてくる、浮世絵師たちの個性に着目する。本章の目的について、渡邉は次のように説明する。「浮世絵は当時の流行が反映されるものだが、脇役である『おじさん』に関しては、どこか流行りの画風に左右されず、描き手の力も抜けており、絵師の個性がよく現れているといえる。絵師本来の個性が反映されている『おじさん』を通して、絵師の個性を再発見してもらえれば」。

 例えば北斎は《諸国瀧廻り 木曽海道小野ノ瀑布》(1834、天保5頃)のような壮大な風景のなかに、たしかなデッサン力にもとづく存在感のある「おじさん」を表している。また歌川国芳は得意な細部描写によって、《東都名所 かすみが関》(1832〜33、天保3〜4)のように、生き生きとした「おじさん」を片隅に配している。

展示風景より、葛飾北斎《諸国瀧廻り 木曽海道小野ノ瀑布》(1834、天保5頃)
展示風景より、歌川国芳《東都名所 かすみが関》(1832〜33、天保3〜4)

編集部