大阪・関西万博の開催に合わせて設けられた「未来社会デザイン特別賞」は、建築家・藤本壮介がプロデュースした「大屋根リング」が受賞した。ほかにも、万博に関連する受賞プロジェクトがいくつか見受けられたのも、今年度の特徴と言えるだろう。

廊下には、大学や専門学校に在学中の学生や、卒業・修了直後の新卒社会人を対象とした「ニューホープ賞」の受賞結果も掲示されている。企業に勤めていないというある種の強みを活かした、柔軟な発想が目立つアイデアばかりだ。

ほかにも、ホール入り口付近では、金賞のなかから参加者の投票で決まる「みんなの選んだグッドデザイン」の取り組みも実施されている。自分の生活にあったら便利だと思うものや、実際に使ってみたいものなど、審査員とは異なる視点から選んでみるのもよいだろう。

受賞したプロジェクトはいずれも既存の課題を解決しようとするアイデアにあふれていた。そのいっぽうで、金賞やベスト100に選ばれたものには、課題解決にとどまらず、そこに温度感を持たせることによって、「いかに人を幸せにするか」といった視点が見受けられた。また、一見「これがデザイン?」と思うような地域やコミュニティでの取り組みも増加し、「デザイン」の意味や参加者の広がりも感じられた。
なお、本展は、この地下ホール以外にも、アトリウム、4階カンファレンスルーム、5階デザインハブ、と各所で展示を行っている。会期中には、これらを巡るスタンプラリーも実施されており、展示会場9ヶ所にあるスタンプを集めることで、G展オリジナルステッカーを手に入れることができる。ぜひ、受賞作品展を楽しみながら、こちらもゲットしてみてほしい。




















