初回の企画展としては、「The New Beginning──2000年代の渋谷におけるライブペインティング」が開催。
平成中期、2000年代の渋谷のクラブシーンは、大山エンリコイサムがライブペインティングを活発に行った場所であり、活動の原点のひとつだ。本展では3つのモニターを用い、00年代の渋谷のクラブにおけるライブペインティングの映像を公開。大きく変容しようとするいまの渋谷と、かつての渋谷が接続する。

自身の作品制作のみならず、ストリートアートに対する批評活動も行ってきた大山。この資料室を開設した意図についてはこう語る。「アートに興味がある若い作家や研究者など、様々な人々がここの資料を活用し、言説環境が広がっていくことに期待したい。ストリートアートは社会的には一定の認知度があるが、アカデミックの評価が抜け落ちているアンバランスな状態。後者を活性化させ、ストリートアートに学術的な輪郭を与えたい。海外ではストリートアートの歴史的調査も進んでおり、研究の胎動期といえる。そうした世界の潮流に、ここから連動していきたい」。
LGSA by EIOSでは今後、展示と関連するトークイベントやクローズドの読書会など、研究の場所としての活用も検討されているほか、ほかの機関とのコラボレーションも行っていく。
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