• HOME
  • MAGAZINE
  • NEWS
  • REPORT
  • 「ひろしま国際建築祭2025」開幕レポート。建築文化の集積地で感…

「ひろしま国際建築祭2025」開幕レポート。建築文化の集積地で感じる新しい未来の姿【3/7ページ】

 続いて山を降りるように歩いていくと、インドのスタジオ・ムンバイの代表である建築家のビジョイ・ジェインが設計したLOGにたどり着く。ここでは、大阪を拠点に活動するUMA/design farmが手がける「Architecture Voice from LOG |『建築の声』を聞く」が展開されており、LOGについて深く理解できるトピックが各所に散りばめられている。LOGは3階建てで、1階にはレセプションやショップ、2階にはギャラリーやカフェ&バーが入っている。3階には全6部屋の客室とライブラリーが設けられているが、このフロアには宿泊者しか入ることはできない。

LOG 外観
「Architecture Voice from LOG |『建築の声』を聞く」の様子
LOGのライブラリーの様子。宿泊者のみ観覧可能

 外と中の空間がシームレスに感じられるような設計となっており、尾道の自然を近くに感じられる空間が広がる。ギャラリーでは、LOGを構成する素材が並べられている。実際には使われなかったものも紹介されることで、誕生するまでのプロセスを含め、LOGを知ることができるような工夫がなされている。

「Architecture Voice from LOG |『建築の声』を聞く」のギャラリーの様子

 LOGから見える位置にあるのは「LLOVE HOUSE ONOMICHI(ラヴ・ハウス・オノミチ)」。建築家・長坂常が、尾道で一目惚れした空き家を自ら購入してリノベーションし、新たな文化交流拠点として再生させたものだ。ここを公開して「OPEN LLOVE HOUSE|尾道『半建築』展」が開催されている。長坂が率いる建築設計事務所・スキーマ建築計画が、今年で設立から27 年を迎えることを記念し、OBOGと現スタッフ約40 名が自身の携わったプロジェクトや現在の活動を報告する内容だ。

「OPEN LLOVE HOUSE|尾道『半建築』展」より