第2章「独自のスタイルへの発展」は、ダイヤモンドやプラチナが巧みにあしらわれたホワイトジュエリーを中心に、1920年代以降ヴァン クリーフ&アーぺルが追い求めた立体感のある造形的展開を紹介。

とくに注目したいのは、1920年代末に制作された《コルレット》(1929)だろう。これは1935年のブリュッセル万国博覧会でフランス館に展示されたもの。ネックラインには壮麗なダイヤモンドがあしらわれ、鮮やかなエメラルドは総計165カラットにもおよぶ。立体感と素材の多様性を追求した本作は、大きな注目を集めたという。

1920年代末には、立体感をより強調するかたちで、ジュエリーの造形が刷新された。1928年以降の短いネックレスが流行し、例えばクチュールから着想を得たネクタイ型のネックレスも大きな成功を収めたという。




















