本展の最大の特徴は、アール・デコの意匠をふんだんに取り入れた東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)で開催されることだろう。1910年代から1930年代にかけて制作されたヴァン クリーフ&アーペルのアール・デコ期の作品を中心に、厳選されたジュエリー、時計、工芸を約250点を、邸宅の様々な場所で展示。さらにメゾンのアーカイブから約60点の資料を公開する。

会場では西澤による展示設計にも注目したい。本展のためにつくられた専用の什器の数々は、邸宅の空間に溶け込み、その魅力をより引き立てている。作品の数々はケースのなかで生き生きと展示されており、ときに自然光が、ときに部屋の陰影が、アクセサリーの生きた魅力を巧みに演出していることがわかるはずだ。





















