9月開業の「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」。オフィスエリアや商業エリアにフランシス真悟や鈴木康広の作品を設置【3/3ページ】

 鈴木康広は、身の周りに存在する何気ないものごとに注目し、小さな気づきを独自の視点でとらえなおし作品を制作してきたアーティストだ。鈴木は槇文彦の設計による「BLUE FRONT SHIBAURA」の2棟のビルが、鈴木春信《雪中相合傘》になぞらえられられていることに着目。オフィスエリアに隣接する商業エリアのフードを楽しめる空間で、空中でふたつの円による無限大のかたちを構築するファスナーの立体作品《無限大をひらく》を制作した。ファスナーのパーツそれぞれは一つひとつが異なるかたちになっており、多様な人々が集まる場所にふさわしい作品となっている。

展示風景より、鈴木康広《無限大をひらく》(2025)
展示風景より、鈴木康広《無限大をひらく》(2025)

 また、商業エリアからオフィス共用部までの各所で、アートディレクターの遠藤豊のディレクションのもと、作曲家・畑中正人による自然と建築との融合を意識したサウンドが流れている。