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鈴木康広インタビュー。「発見」の予感がある「待ち合わせ場所」をつくる

東京の二子玉川ライズ スタジオ & ホールで、個展「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」を開催中の鈴木康広。身の周りに存在する何気ないものごとに注目し、小さな気づきを独自の視点でとらえなおし作品を制作してきた鈴木に、本展にかける思いや、これまでの活動について話を聞いた。

聞き手・文=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長)

鈴木康広と《空気の人》(2007)

──「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」(二子玉川ライズ スタジオ & ホール)は、鈴木さんのこれまでの活動を総覧するような、50点を超える作品による展覧会でした。本展のテーマ「発見」はどのように決まったのでしょうか。

 この規模で自分の制作を振り返る個展は、都内では意外と初めてでしたが、基本としては、この二子玉川エリアに住んでいる人たちに、どのように美術と出会ってもらえるか、ということを考えながら構成しました。子育て世帯が多い地域ですので、まだ展覧会に行ったことのない子供たちも訪れてくれるはずで、彼らがここでどのような体験ができるのか、主催のBunkamura ザ・ミュージアム展覧会企画チームと話し合っていくうちに、僕自身の制作の起点でもある「発見」そのものがテーマになっていきました。

《足元の展望台》(2014)に乗る鈴木康広

──会場は比較的新しく再開発されたショッピングモールのなかにあります。こうした土地とのつながりはどのように考えましたか?

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