──「鈴木康広展 ただ今、発見しています。」(二子玉川ライズ スタジオ & ホール)は、鈴木さんのこれまでの活動を総覧するような、50点を超える作品による展覧会でした。本展のテーマ「発見」はどのように決まったのでしょうか。
この規模で自分の制作を振り返る個展は、都内では意外と初めてでしたが、基本としては、この二子玉川エリアに住んでいる人たちに、どのように美術と出会ってもらえるか、ということを考えながら構成しました。子育て世帯が多い地域ですので、まだ展覧会に行ったことのない子供たちも訪れてくれるはずで、彼らがここでどのような体験ができるのか、主催のBunkamura ザ・ミュージアム展覧会企画チームと話し合っていくうちに、僕自身の制作の起点でもある「発見」そのものがテーマになっていきました。
──会場は比較的新しく再開発されたショッピングモールのなかにあります。こうした土地とのつながりはどのように考えましたか?