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日本科学未来館の新常設展示「量子コンピュータ・ディスコ」と「未読の宇宙」が公開。最先端の科学を身近に【2/3ページ】

 もうひとつの「未読の宇宙」は、巨大な観測・実験装置を駆使して、研究者たちがどのように宇宙を読み解こうとしているのかを体感できる展示だ。宇宙から発せられる様々な波長の光をとらえる「多波長観測」に加え、近年では「ニュートリノ」「重力波」の観測や粒子加速器を用いた大規模実験も実施。このように、いくつかのデータを組み合わせて複合的に宇宙を理解する「マルチメッセンジャー天文学」を紹介し、音と映像によって展示空間全体が囲まれることで、リアルな宇宙の姿を体感することができるものとなっている。

「未読の宇宙」展示風景より 提供=日本科学未来館(*)。総合監修は梶田隆章(東京大学宇宙線研究所)
「未読の宇宙」展示風景より 提供=日本科学未来館(*)

 また、科学や理数分野を専門としない人にも関心を持ってもらうための仕掛けとして、展示のプロローグには宇宙にまつわる物語の一節や詩、イラストなどを掲示しているのも特徴だ。ビジュアライズされたデータや物語を通じて、研究者が見つめる壮大な宇宙のフロンティアに触れることができるだろう。

「未読の宇宙」展示風景より 提供=日本科学未来館(*)。各体験装置には、研究者とビデオ通話をしながら理解を深められる解説映像も
「未読の宇宙」展示風景より 提供=日本科学未来館(*)