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「戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見」(東京都庭園美術館)開幕レポート。時代を切り拓いたグラフィックデザインの数々に注目【2/3ページ】

 2階と新館展示室では、「幾何学的抽象」「タイポグラフィ」「イラストレーション」「写真」の4つの観点から戦後西ドイツのグラフィックデザインをひも解く構成となっている。

 「幾何学的抽象」のテーマでは、1919年ヴァイマールに設立された造形芸術学校「バウハウス」にまつわる作品が紹介されている。ドイツのデザインとして真っ先に想像するのはバウハウスに関するものであるが、ナチスの弾圧で33年に閉校。この時期に一度モダンデザインの理念が廃されたものの、戦後の西ドイツでこれが継承されるかたちとなった。技術の進歩も相まって、新たな時代の表現が追求されたことも見受けられる。

展示風景より、「幾何学的抽象」「バウハウス」のポスター群

 「タイポグラフィ」は、グラフィックデザインにおいて情報を伝達するための必要不可欠な要素であり、可読性を欠くことができないという絶対条件がある。そのなかで、いかに言語コミュニケーションをデザインしていくかというデザイナーたちの意図がこのテーマでは読み取ることができる。その様相は、きっちりと設計された書体デザインから、遊び心あふれるもの、また手描きのものまで様々である点もおもしろいポイントだ。

展示風景より、「タイポグラフィ」のポスター群
展示風景より、「タイポグラフィ」のポスター群

編集部

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