麻布台ヒルズの人気スポットである「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」(以下、チームラボボーダレス)で初のヨガイベントが開催され、約140名(2セッション合計)が参加した。
麻布台ヒルズは「Green&Wellness」をテーマに掲げており、コラボレーションパートナーであるナイキジャパンと共同企画で「麻布台ヒルズ ウェルネスプログラム」を毎週火曜日に定期開催している。これまで麻布台ヒルズ敷地内の各所で行われてきた同プログラムだが、チームラボボーダレスでの開催は今回が初めてだ。
森ビルで麻布台ヒルズのアート部門を担当する板橋令子はその実施背景として、「アートは心を豊かにする効果がある。ヨガによって五感が研ぎ澄まされ、より深く作品を鑑賞できるのではないかと考え、今回のイベントを企画した」と話す。
チームラボはこれまでも「チームラボ & TikTok, チームラボリコネクト:アートとサウナ 六本木」などで、身体感覚を研ぎ澄ますことでより深い作品鑑賞を促進するプログラムを開催してきた。
今回の会場となったのは、「人々のための岩」がある作品空間だ。この空間で体験できる《人々のための岩に憑依する滝》は、「人々のための岩」を仮想の三次元空間に立体的に再現し、そこに水を落下させ、岩の形による水の動きをシミュレーションすることで滝が描かれる。床に流れ出した水は、鑑賞者の動きによって変化を見せる。またこの作品の周囲では、プログラムによってリアルタイムで描かれ続ける《花と人、コントロールできないけれども共に生きる – A Whole Year per Hour》をはじめとする、様々な別の作品が入っては出ていき、混じり合う。今回のヨガでは本来のフロアの色に合わせたマットを選ぶことで、鑑賞に干渉せず、より作品に没入できる工夫がなされた。
「パリのルーヴル美術館をはじめ世界の美術館でもヨガプログラムが行われているように、身体とともに心を整え自己と向き合うヨガは、アートと親和性がある。さらにチームラボボーダレスの作品群は、時間の経過とともに移動し、変化していく。プログラムの45分間ずっとこの作品空間にいることで、いつもより深く鑑賞していただける機会にもなったと思う」(板橋)。
今回のイベントは申し込み倍率も高かったといい、第2回の開催も視野に入れる。